りる

雑感、散文 思い出、熱量 ✽SSアーカイブ:公開マガジン「本棚」

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最近の記事

「忘れないこと」と「特別をすること」は別だと思う。という話-あれから12回目の3.11に寄せて-

こんばんは。 めちゃくちゃ久しぶりにnoteを開きました。なんとなく、この話はnoteに書くテンションだったから。スマホでぽちぽち書いてるんだけど、なんか色々変わっておばあちゃんはびっくりしてるよ。 さて、表題のお話。 私は宮城で生まれ育っているにんげんなので、この日付にはどうしても思うところは出てきてしまうのです。 ただ、私は被災地ど真ん中にいた中では幸運である方だと、自分では思っています。そこを掘り下げる気はあんまりないんだけど、私の手を離れたものはなかった、くらいにし

    • 支倉清乃の日常 #演舞ステラ 卓前SS

      7:15 起床 カーテンを開けて天気を伺う。今日は、あんまり暑くなさそうだ。 ベッドメイクを手早く済ませて、動きやすい服装に着替える。寝室の清掃は2~3日に1回、この時間に。自分の部屋だけど過ごす時間はあまり多くないから、あまり汚れることはないのだけど。 邪魔にならないように髪をひとつに結んで、居間に向かう。 7:45 朝食の準備 あまり朝から量を食べられないのは、私もお父さんも一緒。お父さん、今日は食べられるかな。冷蔵庫に並べた作り置きのタッパーたちをぺこぺこと開けて、か

      • 「インクポスト」でオリジナルインクを作ってもらった話

        こんばんは。 今日の話は表題の通りです。 *インクポストって?? 正式にはinkstand POST inkstandさんで展開しているオーダーインクサービスのうちのひとつ。 詳しい話はホームページを見てもらいたいんですけど 要するに好きなもののイメージでインクを作るよ!インクにしたいものを送ってね!絵でも写真でも言葉でもいいよ!!というやつ。 この「インクを作るイメージ元となるもの」を「色のカケラ」と呼ぶセンスに絶大な信頼を置いています。 正直なところ、色のカケラ

        • Under the Rosemoon(狐火黒乃怪文書企画投稿作品)

          ・これは何ですか?タイトルの通りです。電子妖精計画!現代ミリタリーXXX!狐火黒乃さんが毎月開催している「テーマに沿った1000字以内の怪文書をリスナーから募る企画」に投げました。幻覚タイプの怪文書です。狂気は薄め。なので「出すとこ間違えてない?」って言われました。 正統派や狂気度高めのものなどなど、多種多様に粒ぞろいの怪文書が揃っています。とりあえずこのアーカイブみよっか。 三時間とかいう長丁場。おつかれくろのす。 今月のテーマは「ひと夏の○○」らしいです。たのしみだね。

        • 「忘れないこと」と「特別をすること」は別だと思う。という話-あれから12回目の3.11に寄せて-

        • 支倉清乃の日常 #演舞ステラ 卓前SS

        • 「インクポスト」でオリジナルインクを作ってもらった話

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        記事

          百万回の祈りの先 #21フォステ0529

          私と言う存在は、実の所ひどく曖昧だ。 例えば、決闘場の中央に咲いていた時と騎士である時とで本質とされる花章が全くの別物になる。女神から受ける定義が変わるのだ。 或いは、決闘場では要らぬと捨てた灰被りの名が、新たな世界では再び口をつく。私を取り巻く「物語性」が、私の存在をより強くするから。 そしてここ、基幹世界に於いてはただの学生だ。 容姿からそれらしい年齢を名乗ってみたものの、究めるものの前では人種など些事だと言わんばかりの校風では、自己紹介を補足する記号でしかない。歳

          百万回の祈りの先 #21フォステ0529

          こうして一人は二人になった #フォロワーステラナイツ04E2

          ビビアナ×フィーリスペアの出会いを妄想しただけのにじそーさくSS 宿舎の部屋の扉を蹴破らんばかりに現れたのは、嵐のような男だった。 「ビビアナァ! てめえ今回はマジで許さねえからな!!!」 そしてそのまま、着いてこい、いいから来いとだけ言われ、向かう先すら伝えられること無く歩いている。 「へーへーさーせんっした。でも殺ったのは確実にアタシが1番多いぜ? そこんとこどーなのよ、リーダー」 「だっからタチ悪ぃんだよ! 勝手に場荒らしやがるだけなら速攻クビだってのによぉ」

          こうして一人は二人になった #フォロワーステラナイツ04E2

          久しぶりに「写ルンです」を買ってみた話

          フィルムカメラ、難しいけど楽しいねという話。 ちょっと出かける機会があって、思い立って写ルンですを買いました で、先日現像に。 27枚撮りのはずが手元に来た写真は17枚だったんだけど、まあいいやくらいの感覚でいます。多分色々だめだったんだろうな。凄く月が大きい夜があって、帰りに少し回り道して遠いけど広いところから狙ったりしたんだけど。 時期が時期だったので、桜ばかり撮ってました。 やっぱりこの色味のなんとも言えないレトロさがいいよね。夕方、家の近くの通りに車が居なか

          久しぶりに「写ルンです」を買ってみた話

          時間泥棒の独白、或いは幻影世界の舞台裏―あとがきと記録を兼ねたもの

          ――Music:? やあ、また会ったね。こんな所まで、わざわざ来てくれてありがとう。ひとひらの幻の世界、少しでもお楽しみ頂けただろうか? そう、「ただここにいるだけの存在」というのは嘘、とまでは言わないにしても正確ではないんだ。あの幻の世界において、現の者であるところの私が上がる舞台はないので、ただあの場にいただけではあるのだけれどね。あの幻の世界を、創ったのは私。訪れた人を幻の世界に一時閉じ込めては現に放り出す時間泥棒ってわけさ。 ここにはそんな私と貴方だけ。 ここから

          時間泥棒の独白、或いは幻影世界の舞台裏―あとがきと記録を兼ねたもの

          ゆるっと南国一人旅 #19の煌き2 #HappyVirtualRoom

          こちらは「バーチャルSHOWTIME!」及び「19の煌き2」にて頒布された合同誌「Lets SHOWTIME!」に寄稿させていただいた掌編です。再録自由とのことでしたので、こちらにて掲載させていただきます。 9月某日 ターミナルを抜けたら、そこは南国だった。 なんて、つい名作の一節を当てはめて思い浮かべてしまうのも許されると思う。飛行機で一時間ちょっとの国内旅行で、ここまでの南国情緒をぶつけられるとは正直思っていなかった。数時間前にはほのかな金木犀の香りに秋の便りを感じてい

          ゆるっと南国一人旅 #19の煌き2 #HappyVirtualRoom

          最初で最期の一人旅 #フォロワーステラナイツ0221

          唯人の最期を見守ったスノウがほんのひととき、一人で彼と同じ世界を生きる話 泡沫のように。その言葉通り、彼は大層穏やかに沈んで行った。藻掻くこともなく、ただ真っ直ぐに。水底に座す、己が生きていた町へ還るように。 帰る場所、あったじゃないか。唯人。 青に呑まれる姿を見届けて、ひとりこの町を歩く。侵略者を討ち取ったからか、女神の眠りが近いのか、水位の上昇が急激に早まっている。見上げる限り広い空だが、どこまで水で満たされたらこの世界は滅びるのだろう。ここであの時のように飛び込ん

          最初で最期の一人旅 #フォロワーステラナイツ0221

          私に与えられた幸福の話をしよう-久永史遠の回想- #フォロワーステラナイツ0221

          私が「最初に」死んだのは、中学校の卒業式の日。 いつもの景色に少しずつ青が侵食してきたあの夏の日、不可逆的な世界の終焉を明示されたあの時、この世界は随分と美しく終わるものだと思った。 羨ましいと、心から思った。 その後、尋常ならざる速度で方舟が完成し、希望者は外の世界へと移ることができるようになった。己が隣人となり、こことは違う世界で生きていく。それはそれで、刺激的な生き方だろう。実際、すぐさまその道を選ぶ者もいて、教室は日に日に広くなっていった。秋が過ぎても風が冷たく

          私に与えられた幸福の話をしよう-久永史遠の回想- #フォロワーステラナイツ0221

          夜は明月を想う。僕を照らす君の幸せを(満月×紗夜後日談SS) #フォロワーステラナイツ0123

          窓から零れる陽の光に目を覚ます。時間は、予定より少し早い。腕の中のかわいい仔猫はまだ夢の中のようだが、耳がぴくぴくと動いている。どんな夢を見ているんだろう。表情からして、今日も魘されていないようだ。ゆっくりと長い銀髪を梳くように撫でると、身じろぎをされてしまった。起こしただろうか? 「満月?」 寝起きであまりしっかりと声が出ない。いつもより低く掠れた声でも、満月は応えてくれた。ぼんやりと開いた瞼からのぞく夜空が、僕の視線をとらえる。 「・・・さ、ゃ」 「おはよう、満月」

          夜は明月を想う。僕を照らす君の幸せを(満月×紗夜後日談SS) #フォロワーステラナイツ0123

          さくら×ゴローちゃんif 『浄罪』「またね」のつづき #フォロワーステラナイツ0123

          何度目かのバトルの後、ゴローちゃんが急に真剣な声で話しかけてきた。 「さくら、俺はこれから妖精さんとしての重大な任務がある。バトルがあればまた呼ばれるが、ひとまずお家に帰ることになった」 「ゴローちゃん、おしごと?」 「おう、大事な大事なおしごとだ。もしステラブロッサムへの指令があれば届けに来よう。それまで、さくらの仕事はたくさん遊ぶことと、お勉強してこの世界のきらきらをたくさん見つけることだ。がんばれるな?」 「うん! さくら、がんばる! ゴローちゃんもおしごとがんばって

          さくら×ゴローちゃんif 『浄罪』「またね」のつづき #フォロワーステラナイツ0123

          満月×紗夜異形化if #フォロワーステラナイツ0123

          「僕」は今、願いの決闘場で満月の鉤爪となって戦っている。実体としての体は宿で眠っているはずだ。 星の騎士の在り方として、武器たる者は戦いの全てを知る必要はない。ただ、知る権利はある。僕は後者を選んだから、こうして満月の戦い方を見守っている。幼い白騎士を支えて勇気づける様子に、僕の方が嬉しくなっていたりしたのだけれど。そんなほのぼのとした風景も序盤までだった。 今、満月は戦闘不能だ。 敵の兵士、いや、その亡霊か。かなり強い。こちらで火力として渡り合えるのは赤を宿す満月と、彼

          満月×紗夜異形化if #フォロワーステラナイツ0123

          生きている人間を冷蔵保存する必要はないはずなんだ

          なのになんでこんなに寒いんだ(全ての話題のオチ)(ツイートレベルのぼんやり感を垂れ流す遊び継続中) ただいまの気温は-0.2℃らしい。先月辺りにふと思い立って百均で買った温度計を見れば室内だと言うのに10℃を切っている。世の中には知らない方がいい数字もあるんだなと思った。主語がでかいが部屋が冷蔵庫のように寒いという感覚と実際要冷蔵のものを放っておける室温であるという数字に裏付けられた実感はかなり話が違う。これもまた感覚だけど。 家具の配置を現在の位置にしてから久しく、それ

          生きている人間を冷蔵保存する必要はないはずなんだ

          好きな物の好きなところを語り倒すのがオタクの性じゃないの?(クソデカ主語)

          Q.なんの話? A.これの話 https://twitter.com/ril_0214/status/1336666902299471876?s=21 この界隈に身を置いてから特に、「感想の解像度が高いね」と言って頂く機会が多くありました。自分では手癖というか反射というか……?と言った具合に当然のことだったのであまり自覚はありません。当人が1番きょとんとしている中で「どっちかっつーと分解能じゃね?」みたいな話が挙がったりしているTLはこの記事を眺めている酔狂なフォロワー諸兄

          好きな物の好きなところを語り倒すのがオタクの性じゃないの?(クソデカ主語)