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アニメを支えた匠たちの退場に思うこと

今日はよく晴れたのですが、意外と気温が上がりませんでした。それでも、夕方の日が明らかに長くなっています。春も間近ですね。

さて、……。

マンガ、そしてそれを原作としたアニメ。昨日の鳥山明さんの訃報に加えて、今朝目覚めたらちびまる子ちゃんの声を担当していたTARAKOさんが亡くなったとのネットニュースを見て、かなり驚いた。

マンガが広く人口に膾炙するようになったきっかけを作った匠(たくみ)たちの相次ぐ逝去。何とも言えない寂しさを感じる。満腔の敬意を胸に抱きつつ、ご冥福をお祈り申し上げる。

マンガ家について、今はもしかしたら違うのかも知れないが、私はマンガ家の生活は不健康というイメージを持ってしまっている。作品のネタを絞り出し、アシスタントを総動員して締め切り前には徹夜、それも一晩で済まないこともある。

マンガ家が半分自虐でこのような状況について近況報告的にマンガにし、それが複数の作家から出されている事実に鑑み、少なくとも大嘘ではないのだろう。

不規則な生活、睡眠不足、脳を絞るネタ出しの苦吟。どう考えても命を削って作品が生み出されていることが分かる。

それでも若い頃は体力もあって、何とか乗り越えられるのかもしれない。それでも、無理を重ねれば疲労は身体に溜まってしまう。それが老化によって表面化することはあり得るだろう。これは、改善の余地があるように思う。

それがアニメ化されると、そこで更にマンガに動きが加わることになる。セクシー田中さん問題のような実写化ではないので絵柄自体は基本的に変わらない。その分、声優の発する台詞の抑揚、テーマ音楽、効果音、間合いの取り方等で受ける印象がガラリと変わる。

ただ、これらについてはキャラ変とは質が異なる。読者の脳裏にそれぞれ浮かんでいたイメージを強く濃い方向に統一するような勢いとでも言ったらよいのだろうか。ぼんやりしていた部分をくっきりさせるのがアニメ化だと思っている。

そこで大きな影響力があるのが、やはり声優の声質だろう。ちびまる子ちゃんの主役である「まる子」は、まさにTARAKOさんの声と密接不可分に融合し、多くの世代の人に親しまれた。俳優で言えば当たり役ということになる。

ただそれは諸刃の剣でもあって、いつまで経ってもその役のイメージがついて回るということでもあるので、新しいことをしたいと思った時には、それが足かせにもなってしまう。

TARAKOさんは、病気をおして活動を続けられていたと伺う。役者魂が健康を損なう方向で作用しなかったのかが気になる。

鳥山明さん、TARAKOさんは、それぞれの分野で確固たる一時代を築き、世の中に多大な貢献をしたのは疑いのないところ。今後このような方々が現れないとは言わないが、かなりの時間を要すると考えている。

お読み頂き、ありがとうございました。

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