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『KID FRESINO / Cats&Dogs (feat.カネコアヤノ)』HIP-HOP とフォークが交わった時に何が起きるか [Rain Magazine No.5]

皆さんは HIP-HOP は好きだろうか。自分は好きだ。


といっても、フリースタイルバトルやオラオラ系は苦手で、PUNPEEやBIMなど、柔らかいサウンドで少しスパイスがあるようなラップを好んで聴いている。

(といっても、キングキドラや CHICO CARLITO もかっこいいなと思ったりしている。ようするにかっけーのが好きなんですね)




そんな中でたまたま聴いた KID FRESINO は自分の好みにドンピシャだった。

たくさん聴いたわけではないけれど、どの曲もシンプルだが柔らかく、お洒落でかっこいい。ラップの良さが引き出されているなと感じる。
KID FRESINO の冷たくも暖かくも聞こえる声が心地よく、昼寝でもしながらずっと聴いていたいような気持ちになる。




KID FRESINOはいろいろなミュージシャンと作品を発表していて、その中でもカネコアヤノとのこの曲は、他の曲とは一味違った印象を受けた。


フォークと HIP-HOP という、全く別のジャンルの音楽が交互に繰り返される。途中でフォークギターが入り、カネコアヤノのパートが終わるとフォークギターは消えビートだけが続き、KID FRESINO のラップが始まる。

どちらも、どちらのジャンルに寄ることなく、HIP-HOPとフォークソングを淡々と貫いている。不自然なはずなのだが全く気にならない。

最初聴いたときは特になにも思わなかったが、ちゃんと聴いてみると
とても不思議な曲であることに気づく。


ちなみに、曲名の「Cats&Dogs」は「雨が激しく降る・土砂降りの雨」という意味があるという。
この曲のリリックや歌詞も「雨」がテーマであり、雨が降ることで、気分やその日の予定も落ちてしまうやるせなさが伝わってくる。

雨の日に聴いたら、また感じることも違うかもしれない。




聴くと肩の力が抜けるような、少し心が晴れるような、お守りのような曲である。










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