晩ごはんはいつも妻の一言で ♯2 空心菜
朝、出勤前に冷蔵庫を確認。
野菜取れてないから、なんか使える野菜がないかな…
自分で買った覚えのない空心菜があった。
ー ああ、食べたかったから。空心菜。
今日のメインは空心菜になった。
朝にメニューが決まると、ずっと頭から離れない。
打ち合わせ中も、ふと「空心菜 レシピ」と検索バーに打ち込みそうになる。
何も見ないで作ってみたいという挑戦心はあれど、空心菜を炒め物で食べた記憶しかない。
あの、町中華の空心菜炒めの味。
店によって違う、というようなメニューじゃない、あの味。
きっと妻もその味を求めているはず。
でも、それだけじゃもの足りないか。
……
……
………昨晩、寝る前の会話
ー 昨日作ったチャーシューってまだ結構あるんだっけ?
あるよ、なにか食べるの?
ー チャーシュー丼にでもしようかなって
…………
……
……
それは、作ってっていうことなんだろう
料理ができるころ、寝室から出てくる妻。
食卓についてスマホを見ているところに皿を並べる。
ー空心菜、好きなんだよね。
結婚8年目で初めて知ったこと。
今度は空芯菜で
炒め物じゃないなにかを作ろう。