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マガイモノ

携帯代が払えてないから、Wi-Fiなければ使えない.
そんな状態でどうにかカタルーニャ、バルセロナに着いた日.

同じスペインではあるものの、住んでいたバスクとはまた違った雰囲気を醸し出していた.
人種も様々で観光客も多いから、かなりカオスな街だと思った.

生きる為に、自国を出て同じ言語もしくは、近い発展した国に行く.
そういった感覚の人が多くみられる、所謂、出稼ぎ.
夢の為にとか、後悔したくないから、みたいな恵まれた理由でスペインに来ているわけではなさそうだ.

主にその方々が商ってる店がサグラダファミリア周辺にある.
どこからどう見ても本物ではないバルセロナのユニフォームや、バルセロナのお土産が売られている店.
こんな街の表側で、堂々と売れるもんかよと思いながら最初は見ていた.
そのマガイモノたちを
でも偽物ってなんだろう
フェイクってなんだろう

彼らは本当に悪気があってマガイモノを売っているんだろうか
そんな気はしなかった
世界の中で見れば、歴史の中で見ればそんなものはちっぽけだ
特に衣類なんてそうだろう
それに価値を見出している人にしかその価値はない.

世界中に刷り込まれていることとか、一般的になっていることは、とんでもなく頭の良い人たちが僕らに嘘をついているだけかも知れない.
そして僕を含む一般人も、他者に対して自分がマガイモノであることを、見破られぬ様に上底して暮らしている.

信じる人が信じるのなら、それは真実だと思う.
例え、それがマガイモノであったとしても.
それを信じている、なんだったらマガイモノと分かっていながら、それでも信じている演技をしているのなら、それはマガイモノではなく真実.

知らぬが仏とか、バレなきゃ浮気はOKみたいなことも当てはまる気がする.

この時代、自分を良く見せることとか、正解を選ぶことにムキになりがちな気がする
ある意味必要なスキルではあるのかも知れない
でもそんなものは剥がれ落ちるし、自分だけがそれが真実でないことを知っている
自信がない人の口数が多かったり、SNSで優雅な人生の一部を捏造したり

そんな時代だからこそ、自分の中に本物を取り込みたい
それを飾らずに奢らずにいたい

でもわざわざ誰かのマガイモノを剥がそうとかは絶対にしないでおこう
それで何が生まれるのだろうか
それを信じるフリでも良いから
それが続けばそれが真実になるから

愛していると君が言う
口先だけだとしても
たまらなく嬉しくなるから
それもまた僕にとって真実

#マガイモノ #Mr.Children#Any#フェイク

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