
Difyワークフロー解説ガイド(練習問題付)
はじめに
こんにちは!理久です!
いつもXやnoteを見ていただきありがとうございます!
今回は、Difyのワークフローを完全解説!!!ということで、Difyの基礎〜ワークフローでツールを作成できるようになるまで学べる、盛りだくさんの解説noteを書きました!
普段Difyコンサルなどをする中で、「勉強教材などが少なく、どうしたらDifyを使えるようになるのかわからない、、」という声を多く聞いてきました。そこで、それぞれのノードを使った練習問題を含めた解説記事を書けば、Difyユーザーを増やせるのでは!?と思い、記事を書こうと決心しました。
「Difyって何?」という人も、「Dify触ったことあるけどしっかりツール作りはできていない、、」という人も必見のnoteなのでぜひ読んでみてください!
Difyとは
一言で言うと、ノーコード・ローコード開発ツールです。
直感的に、ワークフローやチャットボットの作成が可能です。
最近は大手企業が取り入れ始めていることもあり、より広くの人に知られるツールになってきているのではないでしょうか?
Difyの特徴
直感的なインターフェース
ドラッグ&ドロップなどの簡単な操作で複雑な処理を組み立てることが可能です。
ノーコード・ローコード環境なので、誰でもすぐにAIアプリを作成できます。
豊富なAIモデルに対応
OpenAIのGPTシリーズ、AnthropicのClaudeシリーズ、MetaのLlamaシリーズなど、多くのAIモデルを使用可能です。
自分でカスタマイズしたAIモデルも導入できます。
RAGエンジンの活用
RAG(Retrieval-Augmented Generation)エンジンを搭載しており、外部データから情報を取り込み、高度な生成タスクを実行できます。
オープンソースとして自由に開発
カスタマイズや機能拡張が可能で、自分に合ったAIアプリを作れます。
コミュニティのサポートを活用して効率よく開発が進められます。
オンプレミス対応で高いセキュリティ
自社サーバーで運用することで、データの外部流出リスクを低減し、セキュリティを強化できます。
OSSでセキュアな環境でツール開発ができるようになるため、企業でも注目されているツールです。僕自身もコンサルやイベントなどでDifyを扱ったりしていますが、お話を伺う機会が多かったり、イベントに大勢の人が参加してくださったりと、注目度の高さを感じています。
Difyのセットアップ方法
Difyをまだ使ったことのない場合は、まずはセットアップをしていきましょう。
上のリンクにアクセスすると以下のサイトが開くと思います。

「始める」ボタンを押すと下のページに飛びます。

GithubやGoogleでアカウントのセットアップを進めていきましょう。
無事にセットアップが完了すると以下の画面になります。

この画面になればセットアップは完了です!
前提知識をつけよう
Difyを使う上で欠かせない知識である、LLM,API,APIキーについて軽く説明します。
LLM(Large Language Model)とは
LLM(大規模言語モデル)は、膨大なデータセットをもとに自然言語を理解・生成するAIモデルです。
ChatGPT、Gemini、Claudeなどのことです。
文章の生成や質問応答など、さまざまなタスクに活用されています。LLMの利点には以下があります。
高度な理解力:複雑な文章や質問を分析し、自然な回答を提供します。
柔軟な応用性:文章作成、翻訳、要約など多くの場面で利用可能です。
学習データの多様性:幅広い知識を備えており、幅広いトピックに対応できます。
たとえば
要約:長い記事を数秒で簡単に理解できるポイントにまとめます。
文章作成:メールやレポートを自然な表現で書く手助けをします。
翻訳:外国語をすぐに日本語に変えて、世界中の情報を身近にします。
学習支援:難しい概念を平易な言葉で説明し、学びをサポートします。
このように、LLMは幅広い知識を使って、日常の多くの場面で活躍します。
APIとは
API(Application Programming Interface)は、ソフトウェア同士がデータや機能をやり取りするための仕組みです。アプリケーションやサービス間の連携を簡単に行えるため、多くの開発で活用されています。APIの利点には以下があります
機能拡張:他のサービスの機能を活用し、自身のアプリを強化できます。
効率的な開発:複雑な処理を簡単に統合し、開発時間を短縮します。
データ連携:異なるシステム間でのデータ交換を容易にし、業務の効率化が可能です。
たとえば
地図連携:地図アプリの情報を使って、お店の位置を簡単に表示できます。
決済統合:外部の決済サービスを使って、セキュアな支払い機能を導入します。
データ取得:天気予報アプリが最新の天気情報をリアルタイムで表示できます。
このように、APIはさまざまなサービスを組み合わせ、より便利なアプリを簡単に作るのに役立ちます。
APIキーとは
APIキーは、アプリケーションやサービスが特定のAPI(Application Programming Interface)にアクセスするための「鍵」となる文字列です。このAPIキーを使うことで、APIの提供者はアクセスを管理し、利用者を認証・認可することができます。APIキーを用いることで、以下のような利点があります
アクセス制限:特定のユーザーやアプリだけにAPIへのアクセスを許可することができ、セキュリティが保たれます。
利用状況の追跡:API提供者は、キーを使用してアクセスの頻度やリクエストの内容を追跡でき、サービスの改善や課金計算に活用できます。
誤用の防止:無制限にアクセスされるのを防ぎ、不正使用や過剰なリクエストからサービスを保護します。
Difyは、APIを使ってLLMや他のツールを呼び出すことで、ワークフロー作成を可能にしています!!
その他の用語に関しては末尾の用語集の部分で解説しています!
わからない用語があったらぜひそちらを参照してみてください!
⚠︎APIによっては従量課金制のものもあります。そのため、APIキーが流出して使用されてしまうと自分のアカウント判定になり、身に覚えのない請求が来ることに繋がりかねないので管理には十分注意しましょう!!
Difyの基本
Difyでは、ワークフローを含めた4つのツールを作成することができます。
チャットボット
チャットボットは、ユーザーと対話形式でコミュニケーションを行うツールです。
特徴:
過去の応答を踏まえた継続的な対話が可能
カスタマーサービスや複数ステップを含む論理的なシナリオに対応
使用場面:
顧客サポート
FAQの応答
インタラクティブなアシスタント

テキストジェネレーター
テキストジェネレーターは、一度きりのテキスト生成タスクを行うツールです。
特徴:
プロンプトに基づいてテキストを生成
単発的なタスクに適している
使用場面:
テキストの翻訳
要約
分類
SEO記事の作成
コード生成

エージェント
エージェントは、自律的に目標設定、タスク分解、推論を行い、ツールを自動で呼び出すインテリジェントなアプリ[1][2]。
特徴:
設定が少ない
LLMの推論能力への依存が大きい
対話型のインテリジェントな処理が可能
使用場面:
投資分析
デザインサポート
旅行プラン作成
専門知識や深い分析が必要なタスク

ワークフロー
ワークフローは、複雑なタスクを小さなステップに分解し、自動化するためのアプリです。
特徴:
タスクを小さなステップに分解して定義
LLMの推論能力やプロンプト技術への依存が少ない
パフォーマンスや安定性が高い
使用場面:
メールの自動化
データ分析
高品質な翻訳
コンテンツ作成

機能ごとのメリット・デメリット比較
チャットボット
メリット
リアルタイムでの応答が可能
24/7対応でユーザーエンゲージメント向上
定型的な質問やFAQ応答に最適
デメリット
複雑な要求や深い理解が必要なタスクには不向き
精度の低い意図認識で誤応答のリスク
ワークフロー
メリット
一連のタスクを自動化し、時間と労力を節約
多段階処理や大量データ処理に強い
デメリット
設定やメンテナンスが複雑になりやすい
仕様変更に伴う再構築が必要で、柔軟性に欠けることがある
テキスト生成
メリット
高品質なコンテンツ生成が可能
記事や要約、翻訳などの文章生成に特化し、生産性向上に貢献
デメリット
生成した内容の信頼性や正確性に課題がある場合がある
コンテンツの一貫性や深い内容理解が難しいことも。
エージェント
メリット
専門的な知識を提供し、ユーザーのニーズに応じた詳細なアドバイスが可能
デザインや分析などで高度な成果を期待できる
デメリット
エージェントごとに異なるスキルの管理が必要
非常に具体的なニーズには対応できないことがある

チャットボットは、ユーザーとのシンプルなインタラクションに強みがある一方で、高度な内容の理解やカスタマイズには限界があるため、定型的なタスクに限定されやすいです。
ワークフローは複数のタスクを効率的に連携することで生産性向上が見込めますが、複雑な設定や変更が頻繁に必要な場面では運用コストがかさむことがあります。
テキスト生成は、文章作成を自動化することでコンテンツの大量生成に適していますが、生成結果に対して人間の確認や校正が必要になる場合もあり、品質維持に注意が必要です。
エージェントは特化された領域で深い知識やスキルを提供できる反面、非常に高度なカスタマイズや多目的使用には対応が難しいことがあります。
機能の柔軟性・実用性が高いのは、チャットボットの中のChatFlow&ワークフロー
今回の記事では、上記2つをメインで取り上げます!!
ここから先は
この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?