料理という作業に含まれる幸せについて
私は料理が大好きだ。
食べることに人一倍興味があるからが一番の理由だが、料理には私にとって心が満たされる要素が沢山含まれていて、幸せを感じる大好きな作業なのだ。
料理への目覚め
初めて自分で料理をしたのが親元を離れたLondonでだった。"Potluck party”という一人一品持ち寄ってパーティーするものだった。料理本は2冊ほど日本から持参していたので、そのレシピ通りに不慣れな手つきで作ってみた。
初めてなのに、いきなり揚げ物の唐揚げ(笑)!ニンニク、生姜、醤油、みりん、砂糖の中にたっぷりとつけておき、片栗粉で揚げてみた。どうも、つけ置き時間が長かったせいか、濃いめの味付けとなり、それがイギリス人には大好評!という結果になったのだ。
初球からホームラン!という結果に”料理って人を幸せにするし、自分も気分いい!”という経験をした事は大きかったと思う。
ホームパーティーが大好きに
日本に帰国してからも、ホームパーティーをするのが大好きになった。メニューをレストランのように手書きで書いて、前菜となるものは作り置きし、パーティーのホストとしてお客様と一緒に楽しめるようにする。
メインのものは、熱々で食べられるものをいくつか。ネタは仕込んでおいて、揚げ物を熱々のうちに提供したり、オーブンで焼くだけにしておく。
デザートもチーズケーキや苺のトライフル、ミリオネラーショートブレッドなど、イギリスのレシピを混ぜ込んでおく。
コーヒーと紅茶も、なるべく沢山の種類を用意してレストランみたいに。
ホームパーティーの数日前からワクワクして、眠れない日もあったり、まるで旅行の前のような気分を楽しむようにしている。
苦しい時には救いにも
仕事が大好きだった私は、長男の療育のために自分のキャリアを一旦諦めないといけない状況になった。今、考えてもあの決断が正しかったと思うし、全く後悔していない。でも、社会から遮断された感覚や自分の能力を発揮しきってない不完全燃焼感は、少しづつ私の心に影を落としていった。
そんな時、思いっきり料理をする事でストレスを発散していた。2時間以内に買ってきた食材で8品作る!など目標を設定して、段取りを逆算して組み立てていく。新しいレシピを必ず1品入れ、新しい食材と調味料を試す。
全て想定通り出来た時の達成感!食べてもらって喜んでもらえた時の喜び!作業工程の中にいくつものタスク設定をして、こなしていく時の喜びもある。
料理でアートする
料理で自分の感性を表現する事も出来る。繊細な技で見た目を美しく飾ったり、色のコントラストを楽しんだり。自分の想像力で創造性を高める事が出来るのが楽しい。
そんな訳で、今日のディナーは低温調理器で作ったローストビーフです!