離婚裁判で争う
裁判で争うなんて、自分の人生に起こるとは思ってもいなかった方が多いでしょう。でも、争わなければ、大変なことが起こることもあります。
例えば、こちらの記事。恐ろしいですよね~。
争う以上、きっちり争いましょう。
争い方は、弁護士の方と考えていただくべきと思いますが、裁判に不慣れな方も多いと思いますので、この記事では、私なりの注意点や裁判の基本的事項を説明させていただきます。
1)書面が基本
裁判というと、テレビドラマや映画のように、口頭で言い争うこと(口頭弁論)が主になると思うかもしれません。しかしながら、離婚裁判は書面による言い争いが基本となります。
2)言いたいことを書くのではなく、裁判官が読みたい内容を書く
訴状などの文章作成においては、自分が言いたいことを書きたくなります。裁判官に相手がどんなに悪いかを理解してもらいたいでしょう。しかし、そこはぐっとこらえましょう。裁判官は、あなたにも相手にもどちらの味方もしません。同情もしてくれません。裁判官は、それぞれが述べたことが事実として認められるかを判断し、そのような事実のなかから、法律上の離婚事由に該当しているかを裁定することが仕事です。裁判官が裁判で判断をしやすくなるように文書を書くことが基本です。
裁判官は忙しい仕事です。できるだけ負担なく、短時間で読める文章を書くことを意識することもとても大切です。
3)多く書けばよいわけではない
多く書くことがよいとは限りません。あれもこれも書いたために、一番主張したい点がぼやけてしまうことがあります。また、多く書くと、その分、相手が反論することも多くなります。裁判官が裁定しなければならない争点が増え、判決までに必要とする時間も多くなりがちです。
4)主張することとその証拠のセットを大切に
裁判官は夫婦生活をみたこともありません。自分には当たり前で明白なことと思っても事実として認定してくれるか分かりません。ですので、「相手は・・・だ」という主張点は、証拠が伴わないと、主張としては弱くなります。
5)強い主張は逆効果
そうなると、どうしても強い主張をしがちです。しかし、強い主張をすると名誉棄損となりかねません。また、裁判官に、人格的にも好印象であることを印象づけることもできません。
6)相手は全く事実でないことも真実として述べてくる
前述の3)と4)のようなことがあるため、相手が、全くでたらめのことを事実として主張してくることもあります。そういうものだと思って、いちいち怒ったりしないようにしましょう。ストレスになるだけ無駄です。冷静に、否定するだけです。
7)自分に不都合なことは述べなくてよい
自分に不都合なことは相手が主張してくるのであって、こちらからそのような発言をする必要はありません。離婚を裁判官に認めてもらう上での主張を補強し、相手の主張を否定することが基本です。
以上、参考になれば幸いです。