離婚先輩
離婚経験者40代男性です。離婚の相談相手がいない方、相談しても違う価値観を押し付けられてしまった方、離婚に動き出したが行き詰った方などなど、私の離婚経験が役に立てば幸いです。離婚をするか迷っている人向けではなく、どう離婚を実現するか。男性目線で語ります。
さて、ここまでに、離婚話を持ち出すところから離婚協議、調整、裁判、和解について、ここはこういう感じだよという情報や、重要な点や注意すべき点について記事を書かせていただきました。 今回は、離婚ということについて振り返って、一区切りをつけたいと思います。離婚って良いことなのか、幸せな離婚ってありえるのか、そんなことについてです。 何よりも自分の離婚経験を振り返ってみると、まず、離婚を進めるにあたり、「離婚することはよくない」という価値観は、思いの他、社会に根強い考え方であるこ
離婚裁判では、最終判決が出る前に、何度か和解のやりとりがあります。以前の記事では、第二フェーズと第四フェーズに和解をする機会があると書きました。では、どんな様子なのでしょうか。本記事では、その様子を紹介してみます。 離婚裁判での和解は、裁判官に勧められて行われます(被告もしくは原告から言い出すケースもありえますが、直接相手に分かるように言い出してしまうと和解条件で譲歩しなければならなくなるリスクがあるので、裁判官にその旨を申し伝えておき、裁判官が和解を行うということになると
離婚裁判もある程度の主張がなされると第二フェーズに移ります。 第一フェーズの様子については、「離婚裁判を始める」と「離婚裁判の2回目以降」で述べたとおりです。このフェーズは、お互いの主張を書面で出し切るというものです。具体的には、原告側と被告側が、主張書面(準備書面といいます。)と証拠書類を交互に提出していきます。つまり、原告主張→被告反論→原告再反論→被告再々反論・・・という流れです。平行線の主張点も含め、概ね一一通りの意見が出されると第二フェーズに入ります(ここまでに半
ええ、そんなことってあるの?? はい。あります。これまでずっと間でやりとりをしていた担当裁判官は替わることがあります。特に、年度初めの異動の時期にです。 私の場合もそうでした。どれくらい、きちんと引き継いでおられるかは、裁判官マターでこちらにはどうしようもありません。その点も含めて、当たりハズレがあることは裁判にはつきものです。 複数の裁判官とやりとりをすることで、裁判官にもキャラクターがあるということが分かりました。比較的、原告と被告の顔を見て話をする方とそうでない方
初回の離婚裁判の様子は前の記事で説明させていただきました。 この記事では、離婚裁判の第2回以降の様子を説明します。 第2回目からは、普通の応接室のようなところで離婚裁判が行われます。横長にテーブルが置かれ、向こう側に裁判官、手前側の左側に原告側、右側に被告側が座ります。書記官は、そのどちらでもなく、テーブルの横に座ります。 まず、書記官が我々を待合室からその部屋に連れて行ってくれます。そこで、その回の裁判に提出した書類の確認がされます。以前説明したとおり、前回、こちらが
裁判で争うなんて、自分の人生に起こるとは思ってもいなかった方が多いでしょう。でも、争わなければ、大変なことが起こることもあります。 例えば、こちらの記事。恐ろしいですよね~。 争う以上、きっちり争いましょう。 争い方は、弁護士の方と考えていただくべきと思いますが、裁判に不慣れな方も多いと思いますので、この記事では、私なりの注意点や裁判の基本的事項を説明させていただきます。 1)書面が基本 裁判というと、テレビドラマや映画のように、口頭で言い争うこと(口頭弁論)が主に
離婚裁判って、どんな感じなのでしょうか。どのように進むのでしょうか?私の経験から裁判の様子を何回かに分けてお話したいと思います。 私の場合、離婚調停を取り下げて、離婚裁判をはじめました。離婚裁判は、訴状をつくり、裁判所に提出するところから始まります。 訴状は、離婚調停で作った調停申立書と比べると、ずいぶんと法律的な文書です。申立書が口語体で書いていたと譬えるならば、訴状は文語体です。ですので、弁護士がいなければとても文章はつくれないと思います。離婚調停なら、専門文書に慣れ
離婚調停でも、なかなか話がまとまらないとすると、離婚裁判に進むことを考えなければなりません。相手が離婚したくない場合、わざと話を遅らせてきます。一つ解決したと思ったら新たな論点を出したり。調停は1ヶ月程度おきに開催されますので、月日は結構経ってしまいます。調停委員が調停不成立の判断をする前に、こちらから調停の申し立てを取り下げて、裁判に進めることもできるのです。 私の場合もそのようにしたのでした。ただ、ここは判断がとても難しかったところです。離婚に至った今でも、このときの判
離婚協議ですめばよかったのですが、残念ながら、そうはいきませんでした。そうなると、次は離婚調停です。 そもそも「調停」って何?調停は裁判所で行われるというけど、裁判所に行ったことない。調停委員ってどんな人?など、いろいろな疑問がわくと思います。離婚の本をみても、いまいちよくわからない。私の場合もそうでした。今回は、離婚調停の様子を私の体験談からお伝えします。 (離婚調停の手順などを概説したネット記事がありますので、併せて参考にしてください。) まず、離婚調停は家庭裁判所で
離婚の話を持ち出した後、話を続けていくことは双方にとってストレスです。「なんで分からないんだ」ということを何度も経験することでしょう。自分の気持ちや考えを理解しない人だから離婚をするので、それで本当はいいはずなのですが、それはやはりストレスになります。また、離婚協議が感情的にならなかったとしても、相手の持ち出す条件というものはあなたにとって理解のできない条件であったりして、どう交渉してよいかわからなくなります。それもストレスです。 その意味では、誰かに相談して自分の気持ちを
離婚の協議を始めたら、あるいは始める前でも、弁護士の目星をつけておくことはしておいた方がよいと思います。協議がうまく行かなければ、あるいはうまく行きそうもなければ、離婚調停に進むことになります。弁護士のサポートは必須でしょう。また、離婚協議においても当人同士で下手な交渉をするよりは、場数を踏んだ弁護士に進めてもらった方が泥沼になりにくいうということもあるでしょう。あなたが仕事をしているとしたら、仕事の合間をぬって良い弁護士をすぐに見つけ出すのは難しいと思うのです(私の場合もそ
離婚を切り出す前には、できるだけ離婚後の自分の生活を見通しておく必要があります。でないと、離婚後に辛い生活になってしまったということが起こりかねません。それでも、離婚した方が良かったと思えるケースは多いと、離婚経験者の私は思うのですが、無計画に、苦労をすることもないと思います。 私は、職員として働いている立場でしたので、収入面での心配はせずにしました。しかしながら相手の所得に頼って生活している人はそういうわけにはいかないですよね。そういった記事を書いてお役に立てればと思うの
離婚の協議をするにあたって、相手と折り合いをつける条件はいくつかあります。いろいろ考えて、それでも失敗したりします。自分なりの経験とそのときに得た情報を含めながら、解説してみます。大きくは、子供のこと、財産のことの2つが論点です。 子供の親権と監護権 子供の親権をどちらが持つか、親権と監護権を分けるかどうかが、選択肢となります。「親権をどちらが持つか」の方はイメージしやすいですよね。「親権と監護を分ける」というのはイマイチぴんとこないかもしれませんので、説明しましょう。そ
離婚したいなら、別居は大きな一歩です。私の場合もそうでした。 別居すると、世界の見え方が変わります。今までは見えていなかった新しい世界があることを痛感します。夜が明けて朝日がでてきたような感じです。また、しばらく距離をとると、自分がいかに相手の考え方に左右され、相手の意向や様子をうかがっていたことに気づきだします。雪解け水のように少しずつ、何かが洗い流されていくのです。 しかも、裁判官が離婚の破綻を判断する根拠として別居の期間があります。弁護士に相談すると、(不貞などの法
前回の続きです。離婚話をはじめるにあたって、子供がいるのだけど、どう説明したらよいでしょうか。また、いつのタイミングがよいでしょうか。 この点も、人それぞれだったりするので、完全な答えというものはないですが、私の経験談からいくつか知見を共有させていただきます。 まず、離婚するタイミング。離婚カウンセラーの方から話を聞いたことです。子供が小学生1~4年生のうちは避けた方がよいとのことでした。自分は3歳のときに親が離婚しているのですが、確かに年齢が小さいと親のことなんて覚えて
さて、離婚が準備できたところで、いよいよ離婚話を切り出します(これまでの記事で2つの準備点について話をしましたが、その他に、離婚条件案を考える、離婚後の自分の生活を考えることも必要でしょう。これらについては、後ほど話をしたいと思います)。 まず、離婚の話を切り出す良いタイミングってあるのでしょうか。それをどう見極めるのでしょうか。 離婚の話を切り出すタイミングは人それぞれだと思いますし、切り出し方もそれぞれだと思います。さらに、夫婦関係によっても違いそうです。私の場合は、