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良い謝罪は夫婦関係を救う⁈

夫婦カウンセリングの場では、よく「謝罪」や「謝ってほしい」といった言葉が飛びかいます。

というのも、結婚は異文化のぶつかり合いであり、どうしたって誤解やけんかが生まれるからです(中には、結婚してから一度も喧嘩をしたことがないなんていう夫婦もいるかもしれませんが)。

そのため、謝罪の質によって、夫婦関係の質が変わるといっても過言ではないくらい、謝罪は重要な役割を担っているのです。

今日は、そんな「謝罪」について、4つのポイントをお伝えしたいと思います。

相手のための謝罪であること

実は、謝罪の多くは自分の都合によってなされていることをご存知でしょうか。

例えば、妻に離婚されそうになったDV夫の謝罪は、「離婚されないため」に謝るのであり、自分が相手に傷を与えたことを心から悪かったと思っていないかもしれません。

また、明日、家族そろって実家に帰省するというシチュエーションで、「このまま喧嘩したままだと都合が悪い」という理由で行う謝罪も同様です。心からの謝罪ではなく、状況をみての謝罪です。

こうした謝罪は、相手の心には届きません。

時間は解決しない。早いうちに謝罪を。

「そのうち、忘れてくれるかも」と謝ることを先延ばしにしていませんか。

自分が信頼していた人との間に起こった、くやしかった、つらかった、悲しかった出来事は忘れたいのは山々ですが、残念ながら忘れられないものです。傷ついた心の傷は消えません。

心の中にモヤモヤが残り、いつまでもいつまでも尾を引きます。しかし、相手からの謝罪があって、自分にも悪いところがあったと思えれば、傷は消えなくともふたりの新しい関係を始めることができます。

例えば、離婚協議の場では、「あなたは、産後の辛い時期に何も手伝ってくれなかった」等と、十数年前の出来事が離婚理由のひとつとして語られます。既に子どもが大きくなっていても、過去の傷は癒えていないのです。

相手の非に言及しない

夫婦喧嘩の場合、「100対0」、「どちらか一方だけが悪い」ということはほとんどありません(もちろん、一方のみが悪い場合もまれにありますが)。お互いに何かしらの足りなさがあり、ぶつかっています。

そのため、謝罪の際、「自分も悪かったけど、あなたも悪いところがあったよね」というスタンスで話してしまうことがあります。

しかし、相手への非難を含んだ謝罪は届きません。自分の悪かったところに気付き、そこにだけ焦点を当てて謝罪すれば、かえって相手も自分自身に目を向けやすくなるものです。

許しを求めない

自分が反省して謝っても、期待通り許してくれるとは限りません。ですので、過度な期待はせず、とにかく、「自分が悪かった」を誠実に伝えられれば良しとしましょう。

あなたを許す、許さないを決めるのは相手の自由です。自分が悪いことをしたのだと心から思うのならば、相手が許す気持ちになるまでじっと待ちましょう。待つことは、動くことよりずっとつらいものですが、相手のことは自分には変えられないのです。

ときに、許さない相手に対し「自分はこんなに謝っているのに」と腹を立てる人もいますが、それは全くのお門違いです。

もしよければ、みなさんの謝罪エピソードもぜひ聞かせてください。


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