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文系女医の書いて、思うこと【スタンダード】

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2022年7月の記事一覧

オミクロン亜株のこと(BA.5とBA.2.75)

日本でも感染者が確認されたとして話題のオミクロン株亜種「BA.2.75」、俗称「ケンタウロス」。 遺伝子変異の数が多く、今後、大暴れしそうなことから、あるツイッターユーザーが、ギリシア神話に登場する半人半馬の種族の名前で呼ぼうと投稿したことから広がったあだ名です。 BA.2.75のあだ名は「ケンタウロス」と「煽り株」いかにも強そうな名前ではありますが、「ケンタウロス」という呼び名は”煽り”だとする研究者もいます。 ツイッターで積極的に新型コロナ関連の情報発信を行う、アメ

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EUの新しいコロナワクチン接種戦略

7月18日、EUは最新のデータに基づき新型コロナワクチンの接種および追加接種に関する新戦略を発表しました。一足遅れでBA.5の流行も本格化してきた日本についても参考になるので、ポイントを翻訳の上、解説します。 2022年7月10日現在、EU/EEAにおけるCOVID-19患者の報告数は依然として高く、過去5週間増加傾向にあります。65歳以上の感染者率は、27の報告国のうち23の国で増加しています。これは、懸念されるBA.4およびBA.5の亜種による広範な波が始まったことを示

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免疫記憶が働かないオミクロン株BA.5に4回目接種の意味はあるのか

「ブレイクスルー感染」という流行語を生んだデルタ株以降、新型コロナウイルスの免疫回避能は高まり続けています。免疫回避能とは、ワクチンや感染によってついた免疫ををすり抜けて感染する能力のことです。 ワクチンも感染も効かないBA.5 人間の免疫はふつう一度感染したウイルスの人相やワクチンが教えてくれた「こいつが来たらやっつけろ」というウイルスの人相を覚えていて、そのウイルスがやってくると攻撃します。これが免疫記憶です。 ところが、オミクロン株、中でも今はやっているBA.5は

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マイナーな新型コロナワクチン開発は今どうなっているのか?

2022年7月現在、アメリカ、イギリス、ドイツ、中国、インド、ロシアの6カ国がつくったワクチンは、自国以外の国でも広く承認され、使われています。また、台湾やキューバ、イランなど、国産のワクチンを自国だけで承認して接種を始めている国もあります。 今日は日本ではあまり知られていない、世界のマイナーな新型コロナワクチンの開発状況やその背景について解説します。 キューバの名門、フィンレイ研究所

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子宮頸がんワクチンの記事を書いたらメディアに連載を切られた思い出

接種勧奨も8年10カ月ぶりに再開し、子宮頸がんワクチン問題も一区切りを迎えたので、かつてのメディアの対応について具体的に書くことにしました。 子宮頸がんワクチンについて、現在ではポジティブなことを書く記者や医者がたくさんいますが、2018年に入るまではほぼゼロでした。もちろん、1回や2回くらいはそれらしいことを書いた人もいたかもしれませんが、多くがワクチン製造企業のバックアップ付きで、反ワクチン団体の批判や攻撃にあうとすぐ退散していました。記事の中で具体的に書きますが、当時

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サル痘やデング熱など今までとは違う動きをしている感染症のリスクの見極め方

パンデミックのせいなのでしょうか。 アフリカの外でのサル痘の報告、小児の原因不明肝炎の増加,、東南アジアではデング熱の大流行など、今年は他のウイルスが今までとは違う動きをしています。 以前から存在しているけれども今までとは別の動きをしているウイルスや細菌のことを「再興感染症」といいます。今まで人間には認識されていなかったウイルスや細菌のことは「新興感染症」といいます。たとえば1983年にはじめて分離されたHIVエイズウイルスも当時の新興感染症でした。 わたしは以前WHO

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