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【徹底解説】子どもホスピスってなに?

みなさん、こんにちは。ホスピス特化型メディアのりこです。
今回は「子どもホスピスってなに?」「高齢者向けと何が違うの?」をテーマに説明します。

目次
(1)子どもホスピスってなに?
  ①子どもホスピスとは
  ②高齢者向けホスピスとの違い
(2)利用料金や利用の流れについて
(3)子どもホスピスの生活
(4)全国の子どもホスピス一覧

(1)子どもホスピスってなに?特徴や高齢者向けホスピスとの違い

子どもホスピスとは?

①子どもホスピスとは
子どもホスピスは、難病や小児がんなどの重い病気や障がいを患った子どもたちとその家族のための「第二の我が家」とも呼ばれる施設のことです。

提供されるサービスの内容は、主に以下です。

  • 痛みや症状の管理:医療スタッフが常駐し、子どもたちの痛みや不快な症状を和らげるためのケアを提供します。

  • 遊びや学びの機会の提供:病気であっても、子どもたちが楽しみながら学べる環境を整えています。(アートセラピーや音楽療法なども!)

  • 家族間のコミュニケーション支援:病気に直面する中で、家族のコミュニケーションが難しくなることがあるため、家族の対話を促進し、絆を深めるサポートを行います。

  • グリーフケア:子どもを亡くした家族に対して、悲しみに寄り添い、新しい生活への適応を支援する死別後のサポートまで提供します。

  • 地域社会との連携:ボランティアの受け入れや、地域の人々との交流を通じて、社会全体で子どもたちを支える環境づくりをします。

②高齢者向けホスピスとの違い

一般的に「ホスピス」と聞くと高齢者の「看取り」「終の住処」などのイメージをする方が多いのではないでしょうか。

高齢者向けホスピスと子どもホスピスの共通点は、難病や病気を持つ方を対象に受け入れをしているところです。

一方、両者は運営目的が多少異なります。

高齢者向けのホスピスの場合は、「残された時間を穏やかに過ごし、苦痛を緩和する」ことを目的としているのに対して、

子どもホスピスの場合、終末期に限らず、子どもが「生きる」ための家族全体のQOLを高めるための支援をしています。

そのため、高齢者向けホスピスは、終末期患者を受け入れ施設でお看取りまでするケースがほとんどであり、滞在期間も数週間〜数ヶ月など比較的短いのに比べて、

子どもホスピスでは、家族全体の支援をすることで自宅などで過ごせるようになった方はホスピスを退院できる事例も少なくないです。

子どもホスピスと高齢者向けホスピスとの違い

(2)利用料金や利用の流れについて

子どもホスピスの利用料金は「無料」もしくは、非常に少額で利用できるケースが多いです。

子どもホスピスは、NPOなどの非営利団体が営んでいることが多く、その運営は寄付や支援によって成り立っているためです。

例えば、TSURUMIこどもホスピスでは完全無料、横浜こどもホスピスでは登録料1,000円+1回の利用につき約1,000円です。

こうした取り組みは、お子様の病気を支えるご家族にとって大きな救いになりますよね。そういう意味でも、子どもと「その家族のための」第二の我が家、と言えるのだと思います。

利用までの流れは、基本的には以下の通りです。(施設により異なります)

  1. 気になるホスピスへ電話やLINEで問い合わせ

  2. 子どもの状況について簡単な質問に答え、見学日程を調整

  3. 見学を実施

  4. 必要書類の提出(主治医からの情報提供書なども必要になることが多い)

  5. 利用開始

利用を考えている方は、まずは施設までお気軽に問い合わせてみてください。担当の方が丁寧に説明をしてくださるはずです!

(3)子どもホスピスの生活

子どもホスピスでは、重い病気を抱える子どもとその家族のための「第二のおうち」として、

家庭的な雰囲気の中で、子どもらしい時間を過ごすために、子どもが楽しめるプレイルームや学習スペース、図書室などが設けられ、壁には自由に落書きができるスペースがある施設も。

プレイルームで子供が遊んでいる様子

また、基本的には24時間看護師が常駐しており病気に応じた必要な医療ケアを受けながら、安心して過ごすことができます。

天気の良い日には、近隣の公園へ散歩に出かけたり、買い物に行ったり、家族全員で宿泊できる個室も用意されており、普段の生活では難しい家族との時間を大切に過ごすことができます。

家族宿泊室のイメージ

子どもホスピスでの生活は、病気と向き合いながらも、子どもらしく過ごし、家族との貴重な時間を過ごせる工夫があちこちに施されているのです。

(4)全国の子どもホスピス一覧

子どもホスピスは、病院併設型と独立型(コミュニティ型)の二種類に分かれます。
近年では、各地でホスピスが多く立ち上がっており、例えば、以下のような子どもホスピスがあります。

・TSURUMIこどもホスピス
・横浜こどもホスピス~ うみとそらのおうち
・国立成育医療研究センターもみじの家
・淀川キリスト教病院こどもホスピス
・北海道くまさんのおうち

全国の子どもホスピス一覧

例えば、日本初のコミュニティ型子どもホスピスと言われている「TSURUMIこどもホスピスは、重い病気の子を持つ高場秀樹さんがプロジェクトを立ち上げ、日本財団とユニクロから総額5億円の資金提供を受けて、開設されました。

TSURUMIこどもホスピスの様子

広々とした開放的な中庭では大人と子供が思い思いの時間を過ごし、子供たちの「やりたい!」を「できた!」に変えるために、みんなでランチ会をしたり、

ランチ会の様子

病気のために、毎年恒例の家族旅行を諦めかけていたというご家族が施設内にお泊まりできるようにしたり、

家族お泊まり会の様子

これまでは病院のベッドで過ごす時間の多かったお子様が、TSURUMIこどもホスピスに来てのびのび過ごせたことで、水遊びができるようになった事例も!

水遊びの様子

写真を見るとわかる通り、施設は綺麗なだけではなく、子供やそのご家族が本当にのびのびと過ごしていることが伝わりますよね。

TSURUMIこどもホスピスでは定期的に見学会が開催されていますが、すぐに満席になる程とにかく人気なのです…!

また、日本で初めてホスピスプログラムを導入した淀川キリスト教病院は、病院併設型のホスピスとして、難病の子どもの受け入れをしています。

こちらの動画は、淀川キリスト教病院で実際に受け入れたお子様の事例動画です。私は、この動画を見て、子どもホスピスのことを知りました。
(約13分の動画です。ぜひご覧ください)

上記施設の他にも、「こどもホスピスプロジェクト」として寄付を募り十分な資金が集まるまでの間に、各地で施設を持たず病気の子供とその家族を支援するプロジェクトも多く発足しています。

愛知こどもホスピスプロジェクトふくいこどもホスピス福岡こどもホスピスプロジェクトはその一例です。

先日実施した、福岡こどもホスピスプロジェクトの代表理事濱田さんへのインタビュー記事はこちらです。

このように、子どもホスピスでは、子どもとその家族が、一緒にいられる貴重な時間を少しでも穏やかに過ごせるように支援をしています。

こちらのnoteは随時情報を更新していきたいと思っています。「もっとこんなことが知りたい!」などがあれば私が代わりにリサーチするので、お気軽にお問い合わせくださいね。

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私は「大切な家族を、安心して任せられるホスピス」を立ち上げ中です。
そのための情報収集など細かに行なっているので、ホスピス選びに悩んでいる方は、無料相談を受け付けています。

下記メールアドレス宛にお気軽にご相談ください。
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