まるでホテルのようなホスピス。家族へのケアも地域との繋がりも厚いホスピス施設の実態とは
この記事は、"自分のおばあちゃん(癌闘病中)を預けられるか"、を選定基準としたホスピス見学レビュー記事です。ご家族をホスピスに預けようか悩まれている方にとって、参考になれば嬉しいです。
今回は2023年7月にオープンしたばかりの、CLASWELLが運営するエルシアホスピス仙川へ見学に行ってきました。
アクセスは家族の通いやすさ重視。駅から徒歩8分の好立地
エルシアホスピス仙川は仙川駅から徒歩8分と、非常に好立地でした。また路面に面しているので、わかりづらくて施設までの道が迷ってしまう、ということもありません。
エルシアホスピス仙川の親会社は霞ヶ関キャピタル株式会社という不動産事業を中心に展開している上場企業です。その盤石な経済基盤の支えもあり、70床もの大規模なホスピスを駅近に立ち上げることができたのだそう。
グループ内で、ホスピスを全国に展開予定ですが、どこも駅から10分以内とアクセスが非常にいいのが特徴の一つです。
ホスピスの多くは、駅から遠い場所にありますが、利用者が社会との繋がりを感じられること、家族が通いやすいことの2つを重要視しているため、駅からの近さは施設立ち上げの際に必ず見ているポイントの一つなのだそうです。
実際エルシアホスピス仙川には、土日になるとなんと40-50人もの方が面会に来ることも。
施設の雰囲気はまるで高級ホテル。清潔さが保たれ誰もが心地よさを感じられる
エルシアホスピス仙川は元々会社の寮だった建物をリフォームして作られました。そのため建物自体がとても大きく全体で70床もある大規模施設。
玄関から入るとそこには介護施設とは思えないほどの綺麗なエントランスが。バーカウンターや、待合ソファがあり、ホテルさながらの雰囲気です。
各階のフロアや個室も、他の施設にはなかなかないホテルライクなデザインになっていました。
医療者からも応募が殺到。スタッフ数は他の施設よりも多く、常に手厚いケアを受けられる人員配置
職員数の多さにはとても驚きました。なんと夜勤帯も10名ほど常駐しているのだそう。
また、訪問看護の管理者・病院の婦長などの経験があるベテランの方のみが在籍しており、「ホスピスで働きたい」と熱い思いを持って入ってくる方がほとんどだそうです。
その熱い思いはサービスとしても利用者に届いており、特に印象的だったのが施設内で開催される定期イベント。
施設近くにある桐朋学園の学生が地下のホールを利用して練習や演奏会をしたり、仙川商店街の小学生がチアダンスを踊ったり、時には犬を連れてきてアニマルセラピーをしたり。
ご利用者の方もご家族の方もはたまた地域の方も、ごちゃ混ぜで楽しめるような企画が盛りだくさんなのです。
普段は忙しく、なかなか話す機会が設けられない職員と利用者も、イベントを通じて自然な会話ができたり、親子の会話にもつながるなど、活気あふれる場づくりをしています。
そのように、日々の生活を楽しんでいただくことで、ご家族が「施設に入れてしまった罪悪感」を抱かないように工夫されているとのことです。
子供が来ても楽しめるように、お菓子販売所を設置していたり、ソファスペースを用意して家族も居心地良く過ごせるようにするなど、端々からホスピタリティを感じました。
また、死が近づく過程でご家族の苦しみを少しでも緩和できるようにグリーフケアもしており、色々なパターンに対応できるように職員も研修をしっかり受けているそうです。
料金は少し高め。その分部屋の設備やサポートは充実
利用料金については、下記の通りです。
食事は施設内の厨房で作られているため、厨房管理費が組み込まれています。裏話ですが、元々外注で冷凍のものを温めて渡していましたものを、お客様からオーダーを受け、施設内厨房に切り替えたのだとか。
お客様の声を大事にされているのだなと感じるエピソードでした。
また、一般的なホスピス施設ではベッドはレンタルですが、エルシアさんではベッドのみならずカーテンもテレビもエアコンも全て据え置き。
「自宅と同じ環境」を大切にしているので、洗面所もトイレも各部屋に必ずついており、収納も完備。
これらの利用者へ寄り添う取り組みが評価され、昨年オープンしたばかりの施設が今ではほぼ満床。
今後は1階の部屋も開けて、利用者の更なる受け入れをされるようです。
大規模な施設は一人一人へのケアがなかなか行き届かないことがよく懸念として挙げられますが、ここなら自分の家族を安心して託すことができるなと素直に感じることができましたし、とても気持ちのいい見学の時間でした。
以上!エルシアホスピス仙川見学レビューでした。
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