名詞が出てこない
社会人になって、ADHDと広汎性発達障がいと診断された私の、あくまで個人的なお話しをします。
発達障がいの症状の出方は人それぞれ違うので、私の話はあくまで参考程度にお読みください。
基本的に私は、言いたい名詞がすぐに出てきません。
「アレ、ソレ、コレ」などの代名詞しか出てこないことが多いです。
特に、最近新しく覚えた、または使う頻度の増えた名詞が話題になると、50%の確率で名詞が出てきません。
例えば、
・新しく仕事することになった人の名前
・仕事で使う用語
・よく行く場所
・細々とした文房具の名称
などなど、急に良く使うようになった名詞は、とにかくすぐには言葉に出てきません。
そのため、この4月は新年度と言うこともあり、仕事で色々なことが大なり小なり変わり、何か言葉を発するのも一苦労でした。
これは、短期記憶(ワーキングメモリー)が苦手で起こる問題だと言われています。
数秒~1日程度覚えているだけでいい記憶、例えば
・今日の仕事で必要な顧客リスト
・昼からの会議はどこで、何人で、何の議題を話し合うのか
・A、B 、C の行程を、状況に合わせて色々順番を変えて行う
・今朝のごはんは何を食べたのか
・食材の買い出しに行くとき、5~6個ぐらいなら頭だけで覚えて漏れ無しですべて買ってくる
例えがフワッとしてて申し訳ないですが、
上記のようなことが、1~2回で覚えて、すぐ思い出せる、言葉に出したり、行動に移したりするときに使う能力が短期記憶(ワーキングメモリー)となります。
ADHDではこれが苦手な人が結構居るそうです。
話は戻りますが、名詞が出てこないと、文章が成り立たないので、相手に何を言いたいのか理解してもらうのに一苦労します。
『山田さんが、佐藤さんの代理でパンダ商店にヒマワリクッションを納品しに行ったよ。』
上記のようなことを言いたいとき、名詞がすべて出てこなかったら、
『あの人が、あの人の代理であのお店にあれを納品しに行ったよ。』
となります。
ふざけてるみたいですよね。
これが、ふざけてないから厄介です。
この例は極端ですが、これに近い状況はよくあります。
一応、2~3秒考えて、どうにかすべての名詞を言葉にして言うのですが、私の頭のなかは、この簡単なフレーズを言うために、フル回転しております。
名詞がすぐに言えること、コミュニケーションでは本当に大事です。
簡単ではありますが、今日は名詞が出てこない不便さを書いてみました。
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