下手な文 7<立冬>
秋がピークを迎えて冬に転じる。
木枯らし1号が冷たかったけれど、ジャケットを羽織らずに公園を歩いてきた。夏には濃い緑だった木々は、すっかり弱い黄色に変わっていた。これからもっと黄色を失っていくのだろう。
暑くて涸れた夏の間、どうしても手を付けられなくて野放図にさせた雑草たちも、ほとんどが枯れていた。「こんなに放っておいてごめんね」と庭に謝りながら、夏の残骸を片付けた。庭はどこまでもおだやかで、誰も怒ってなんかいなかった。ぼうぼうとした草の下から、何か月ぶりかにレンガが姿を現