【読書おすすめ】アルケミスト夢を旅した少年(パウロ・コエーリョ)
カミーノ(巡礼)の旅を報告するイベントを準備していて、共に旅した小野田さん(おのP)に紹介していただいた本。タイトルを聞いた途端に「あ、これは読むべき本」と予兆を得て、その場でKindle を注文しました。
主人公の羊飼い少年サンチャゴ(この名前が、もう…)とともに、海を渡り見知らぬ市場を歩き、駱駝に乗って月の砂漠を越えました。
報告イベントに際して、「なぜ、大変だとわかっていて1日30キロも歩き続けるたびに出たか?」という質問をいただきました。なぜかといえば、大変だとわかっていたから。そこを敢えて為す。四の五の言わずに機をとらえて、行動するのが自分の資質だから。
そして困難に瀕した、その先の風景に惹かれ続けているから。
結局人は行動することから学べるし、それしかない。行動を重ねて失敗できるのが人間の長所で、それを単なる失敗ではなく経験として、人間どうしで交換していく。
一人の人間が成しえることは小さく、必ずしも完結した物語として原因と結果、努力と成果が釣り合うものではない。不慮の死もある。心の底から「神もホトケもないな」と叫んで、泣くしかない別れも経験している。
それでも1人1人が精一杯に、自分の使命「らしきもの」を胸に、行動してバトンを繋げていく。そのために人の資質はばらばらに、個性豊かに作られている。わざとぶつかりあうようにできている。
前兆に目を凝らし、心と対話しながら砂漠を越えていく少年に、どのぐらい寄り添えたかは、巡礼する前とは違ったはずです。
私にとって今読むべき本でした。おのPさんご紹介ありがとう。これからも何度も読み返します。