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【読書おすすめ】成熟スイッチ(林真理子)
年々人生の達人になっていく人と、そうでない人がいるとしたら、もちろん前者になりたいですよね?ちょっと先行く方が、そうとは気づかず老害を振りまいている姿にゾッとして我が身を振り返る。そんな年齢になりました。
「野心のすすめ」を読んだばかりで、それと対比して読めたのもよかったです。
いろいろな技術が加速度的に変化していき、「亀の甲より年の功」という諺にあぐらをかいていられない時代になりました。年功序列に一子相伝、そんなものは昭和の遺物です。こういう風に歳をとりたいと眺めてもらえるようになりたければ、自分なりの成熟した姿を描いてコツコツと、AI の できない「人間的魅力」を積み上げていくしかない。
新しいことにチャレンジしていく柔軟性や好奇心といった「スイッチ」、そして人的資産のつみあげは、さほど目新しい内容ではありませんでした。
でもハッと膝を打った気づきもいくつかいただきました。
・私たちはいくつになっても、他人から必要とされることを求める。そこで大切なのは、受動的に「必要とされる」ことをもとめて悶々とするのではなくて、能動的に人のお役に立っていくことを喜べること。そしてそれが本当に他者のためになっているかを冷静に見極められるメタ認知。
・他者と生きるにしろ1人を貫くにしろ、煩わしさも侘しさもある。いずれにしても自分が選んだ選択肢に自分で落とし前をつけること。
こう考えてみると、自分発信で「こう生きる」と決める姿勢が重要に思えてきました。他者承認ではなくて。
受け身でこうしてほしい、こう接してほしいという雰囲気を醸すような老人にはなるまい。