商業出版する方法#100+1〜改めて、「商業出版したいな〜」と思っているあなたに編集者からお伝えできること
元KADOKAWAの編集者でビジネス・実用書出版コンサル・プロデュースを行なっている渡邉です。
私のnote、今年に入ってそれこそ「コツコツ」と100記事!を目標にアップしてきました。
それまでは「ameblo」でお役立ち記事をアップしてきましたが、色々と思うことがありnoteと本格的に向き合ってみよう〜と意識して、今年に入って100記事アップ!を目指して、自分なりに頑張ってみました。
思いのほか、長くはかかったけど(今はもう8月ですからね)、でも100記事あげる!という目標に対してしっかりやり遂げるというのは、それはそれで嬉しいものです。
100記事アップして振り返ってみると、「参考になりました」とコメントを頂戴したり、投げ銭を頂いたり、果ては私のコンサルにお申し込みいただける方もいらっしゃいます。
こういう動きを見てみてると「やっぱSNSは継続性が何よりも大事だな〜」って確信しちゃいます!
本当に色々なことを教えてくれてありがたい限りです。
が。。。。。
厳密にいうと、あと一記事足りなかった!
本当の意味で100記事になっていないので、「おまけのひと〜つ」といったテイで、今回もアップします(笑。
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改めて、出版業界を足掛け20年余携わっている編集者目線から、出版したいとお考え(特にビジネス書・実用書ね)のあなたにこの記事を贈ります。
出版したいな〜
出版すると有名になれるのだろうな〜
物書きで食っていきたいな〜
ファンに囲まれたいな〜
集客に苦労せずにすみそう〜
出版すれば幸せになれそう
自分の思いをパブリックに表現して、本にまとめたいな〜
出版社の力を借りて本を出したいなー
出版できれば、いいことありそうだし!
出版すると、人の目も変わってくるし!
・・・色々さまざまなお考えがあって、本を出したいと思われるビジネスパーソンはゴマンといると想定します。
もちろんそうお考えになることはすごく良いことだし、全然本を出してほしいと思います。
本を出すと確かに「悪いこと」よりも「良いこと」のほうが、多いんじゃないかな〜って感じてますよ。
KADOKAWA時代から、著者の人たち見てても、それは実感してきたことなので。少なくとも私の周りでは「本を出して不幸になった!どうしてくれる!」みたいなこと言う人は皆無でしたから(^^;;。
その意味では、ぜんぜん目指してほしいし、ぜんぜんご自身の夢に向かって進んで欲しいです!
それは私も応援してます。
ただ!
あなたが目指す出版の世界も「商業本世界の流儀」や「業界マナー」や「著者も出版社も読者も本当に幸せになれる出版の方法」みたいなものが、、あるんですよ。
出版業界はとりわけ、独特の商習慣があります。一番の特徴が「本屋さんで売れないとメーカーである出版社に返品される」ってことでしょうかね。あとは「再版制度」なんかも独自なものですし、取次制度(取次会社が介入)がある!といった点もさまざまな意味でユニークなシステムです。
それが、今の時代にあってなかったり改善が必要だったり、物議は醸されているけれど、まだまだ原則的なシステムが変わることはないでしょう。
そして”本作り”の点においても、やはり一般の人には理解し難かったり、時として「そんなややこしいことするの!」みたいな作業も往々にして当たり前のように発生してくるのが商業本の世界です。
先の記事にも書きましたが、今は昭和の戦中戦後のように「情報取得の不平等」がなくなりました。誰もがスマホを持ち、いつでもどこでも、有益情報なんて無料レベルでサクッと手に入ります。
また、社会的なインフラやビジネスレベルも格段に上がっていることで、手頃に取得できるサービスもほんっと多いですね。
だからこそ、逆に今の時代は「情報過多」状態。
そんな時代に、なぜあえて「本」なのか。
それもなんでわざわざ出版社の許可をもらって、出版社の投資協力を得てまで「本を出す」ことを目指すのか。
ここを本当によくよく考えてください。
令和に入り、ビジネス書や実用書の世界においては「本の数も飽和状態」にあります。
その中でも、どうしても出てくるんです。
「駄本」
というやつがね。
よく男性の起業家がclubhouseでいってるような「ろくでもない本がたくさん出ているじゃないですか〜」状態ですよ(笑。
ろくでもない本を出そうなんて、出版社は1ミリも考えていないし、編集者だってそんな本に携わろうとは本当は思わない。
編集者だってね・・・、いつもいつも求めているのは
力量ある著者
です!
幅広く多くの人に買って読んでもらって「楽しい」「学べる」「わかりやすい」「読んで面白い!」と思って別の人にも勧めたくなるようなコンテンツをアウトプットしてくれる・書いてくれる著者なんです。
そういう「力ある著者」を本当に希求しています。
力ある著者になっていただけると、編集者を追いかけ回して「本の出し方」「ベストセラーの作り方」なんて情報取得に躍起になる必要はなく、向こうから
先生、一緒に売れる本作らせてください!
って頭を下げてあなたのところにやってきます。
本来は、これが理想系であり商業出版の原則です。
だから、そういう著者になる練習やトレーニングはやはりやっておいて欲しいですね。
そうじゃないから「出版社に企画書を送ってみたけどダメだった」という弾かれる人が大多数溢れてきちゃうわけじゃないかな、って思います。
・ご自身のビジネスをある程度は拡大したり、大きくしたりしておく。
・その業界(その筋)では認知度が高い、あるいは第一人者的な存在になっておく。
・売れっ子経営者、売れているビジネスパーソンになっておく。
・発信者としても一つ抜きん出て目立っているような状態になっておく。
商業本はいまだに「無名な自分が有名になれる!」だったり、「自分の表現が世に出るだけで、支持してくれる人が自然につくはず!」だったりと、なんだか承認欲求を満たすためだけのツールとしてみている人も少なくありません。
承認欲求があることは全然問題ないけれど、その欲求が出版の世界が求める「要求」とマッチしないと、商業出版にはならないし、それこそ単なる「ひとりよがり」の発信や表現で終わってしまいます。
そうならないためにも、まずは商業出版の世界をよく勉強してくだい。
出版社のことも調べてみてください。
時代とともに移り変わって出される本に対してもリサーチの目を怠ることなく観察し、出版市場の中でどういう本を出せば「読者が買って読んで喜んでくれるのか」を冷徹に見極めてコンテンツを投入する、という意識でのぞんでください。
何度も言いますが、商業出版も「ビジネス」です。
ビジネスとして成り立たないコンテンツや人に、出版社も投資はしないです。
タダで本出してくれるボランティア機関では決してないですし、やっぱり社歴や市場信頼度も高い会社が多いので、そういうところとビジネスとしてどうお付き合いしていくか、をクールに考えてもらって、活動してもらえると「ポポポーン」とうまくいくでしょう。
ということで、おまけの一記事でした。
今後もこのコンテンツを書いていくかもしれませんし、別のジャンルやテーマの記事もアップしていくかもしれません。
私も書いて発信することは率直に好きなタイプでもありますので、今後とも記事をアップしたときには、よろしくお願いいたします!
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