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商業出版する方法#41〜「12時から1時間のランチ時間」が読者を観ることに繋がった。

ビジネス・実用書出版コンサルタントの渡邉です。

かつてKADOKAWA(というか、旧中経出版時代)、トップの方針で「お昼休憩は12時〜13時」ということが定められていました。


編集の人たちにとっては、それっておかたくない?と思われるかもしれないのですが、これには理由がありました。


「ビジネス書や実用書の編集者であるなら、読者のことを考えるのが大事。普通のサラリーマンの人たちは12時〜13時がお昼休憩が多いでしょ?編集者が特権的にいつでも昼時間・・・っていうのは、読者であるそういう人たちに寄り添えないよ。自分たちも読者と同じ立場・目線で企画を考えないと」


一部の編集者にとっては、それでも苦痛でしかなかったと思いますが、私は一理あるなって思いました。
(今は時代も変わって、12時〜13時がランチ!って定めている会社も少なくなりつつあるのかな、って思いますが)


確かに編集者はある意味において「世間ずれ」してしまうきらいもあるのかな、って思います。
装幀家からも「編集者は、普通の会社員の発想と違うところあるから気をつけないと・・・」て、直言されたこともあります。
だからこそ、読者(お客様)を見たり、行動を考えるのに心をくだくことを訓練させられたと考えています。


編集者職って「4年制大出身」が応募の必須条件。同僚をみても有名私大か国公立出身ばっか。おまけに本好き・本のマーケ好きが普通だから、ちょっとした坊ちゃん・お嬢ちゃんの集まりなんですよね。優等生というよりも、頭がキレる個性的な人・天才肌ポイ人も多いし。
でも、届け先はそんな人たちばかりの市場ではないわけで。
よって「12時〜13時のランチ」なんです。
(それ以外にも月曜は朝9時に来て朝礼・・・なんかもあったなあ〜) 


ともかく何が言いたいか、っていうと「読者をよく見る」ってことですね。
読者を見ていくと、自ずと売れる本・見向きされない本、というのが明らかになっていく。


大事なのは、本を出したい!と考えるあなたがいる「今の立ち位置・今の領域だけ」で「読者を見ない」ことです。
あなたのビジネスにおける「お客様」と、「本の世界のお客様」は「違う」ことが多いにあるわけで。 
業種や市場が違えば、お客様も変わります。
自分の立ち位置だけで、お客様を見ているとズレます。
だから世の中には「コンサル」や「アドバイザー」というものがある。
でも出版社の編集者はコンサルではありませんから、出版社上がりの私がそういうことを伝える役目でありたいな、っと改めて思うわけです。

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渡邉理香
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