「僕は人の手が加わっていない濁った宝石みたいなものさ。」 謙虚なのか傲慢なのか分からないクサい例えが飛んでくる。 「あ〜分かるかも。」 「でしょ〜!」 適当に話を合わせる。 「だから早く僕を磨いてくれるジュエリー職人を探さなきゃ。」 「あぁ〜そうだねぇ〜」 例え話しか会話デッキが無いのかこいつ。 アマチュアの小説家みたいな例えしかしないし。 「まぁその職人が僕の目の前にいる君なんだけどね★」 「あはは、何それ笑」 興味本位でナンパに着いて行くんじゃなかった。 私
べらぼうにやった後友達の車に揺られる。自分では到底聴かないような曲が流れ朝日が顔に当たる。 「また無駄遣いしてる。」 何度目だろう。いや、数えても無d.... 「無駄な事しかしてないのか俺は。」そんな考えが過ぎるのも束の間やつが顔を出す。 「人生に無駄なことなんてないよ。」 もう会えないであろうやつの言葉。 「そんな事わかってる。ただ、今が苦しいんだ。うるさい。」 私の言葉。 朝は嫌いだ。 忘れる為に課せた酔いが嘲笑うように消えていく。やつ...君みたいに。 君