稲美 里佳 Rika Inami

秋田県の山々に囲まれた地に住み、感じるまま思うまま短歌を詠っています。身近に感じるのは空と山々と田んぼ に気象、自然です。写真を撮るのも好きでフォト短歌にしています。

稲美 里佳 Rika Inami

秋田県の山々に囲まれた地に住み、感じるまま思うまま短歌を詠っています。身近に感じるのは空と山々と田んぼ に気象、自然です。写真を撮るのも好きでフォト短歌にしています。

最近の記事

赤い実-莢蒾(がまずみ)の #短歌

山神の賜物とふ莢蒾の珠ちりばむる谷をゆきたり : I go on a valley studded with red gems... viburnum cranberries gifts of the mountain God 日にけにと其処(そ)より乖離し去りゆかむ莢蒾の実は血色に熟れにき : day by day deviating and leaving there viburnum cranberries have already ripened in blood

    • 短歌 りんご

      : つかの間のさすらひの野にめぐりあふ時雨こぼるる真あかき林檎 : after wandering for a passing moment I meet with the true red apple wet with late autumn rain : (C)Rika Inami 稲美里佳 : #apple #林檎 #photo #haiku #秋田県横手市りんご #appleroad #アップルロード #醍醐 #馬鞍 #まぐらのりんご #平鹿林檎

      • 短歌 鳴子峡へ5首

        先日、紅葉狩りに鳴子峡に行ってきました。鳴子峡は秋田県湯沢市の隣市である宮城県大崎市にあります。 近年、毎年のように行きその紅葉を楽しんできますが、今秋は、鳴子はもちろんですが、秋田県湯沢市秋ノ宮から鳴子に通ずる仙秋ラインの紅葉に惚れ惚れとしてしまいました。 仙秋ラインは、鳴子までの道路で、特に秋田県側の湯沢市秋ノ宮の紅葉が素晴らしかったです。湯沢市市街を抜け小野小町出身地の雄勝町から秋ノ宮に入り、しばらく運転していると、いつしか別世界に入ったように辺りが紅葉の錦の彩りで美し

        • ーTanka to Halloweenー

          #ハロウィーン の #短歌: ハロウィーンは11月1日を新年とする古代ケルト民族の新年のお祭りで、ちょうどその年の収穫が終わった頃なので、収穫祭も兼ねていると言われています。またその日には死者の霊が地上に帰ってくるとも言われています。同じく死者の霊が帰ってくる日本のお盆に似ていますね。常々思うことですが、東西の文化はこのようにどこかで結びついているのでしょうね。 ハロウィーンは前夜の10月31日から祝われます。 今日は10月31日です。亡き人を偲んで、こんな短歌を詠いま

          山形県新庄市本合海に短歌三首

          先日、山形県新庄市の本合海に行きました。以下はそのときの3首です。 本合海は、俳聖の芭蕉に因む地です。芭蕉は本合海から最上川下りの乗船し、有名な「五月雨をあつめて早し最上川」の俳句を詠いました。 さて、この夏の本合海についてですが、 本年2024年7月25日、前線の影響により、秋田県と山形県を中心に記録的な大雨となり、両県は被害を被りました。最上川の3つの支流が合流する本合海で市民の救助に向かった山形県新庄市の警察官のお二人がパトカーごと流され殉職されました。 謹んでお二人の

          山形県新庄市本合海に短歌三首

          短歌 山形県新庄市最上公園にて三首

          以下は、秋田県の隣県の山形県新庄市の最上公園内にある戸澤神社での短歌三首です。戸澤神社は嘗て新庄を治めていた戸澤氏に因んだ神社で、明治26年に建てられました。 The following are three tanka poems written at Tozawa Shrine in Mogami Park in Shinjo, Yamagata Prefecture, a neighbouring prefecture of Akita, Japan. Tozawa Sh

          短歌 山形県新庄市最上公園にて三首

          短歌 秋桜

          地をめぐり小花咲きつぐ秋桜(こすもす)の宙(そら)へあかるむ坂道をゆく : circulating around the earth florets go on blooming I walk up the slope Cosmos brightening to the Universe : ( C )Rika Inami 稲美里佳 From “TANKA HARAKO” by Rika Inami 作品は拙著『短歌 原狐』(電子書籍)からです。初期作品(2004年

          短歌 秋日和

          秋日和 容赦なき醒めた現実せまりをり我 然にあらがはず : clear autumn sky… a relentless cold reality looms over me … yet I do not resist it : ( C)2024Rika Inami 稲美里佳

          短歌 有明の月

          有明や西の暒空わたりゆく恋(こほ)しき望は幽かも影し : Waning moon crosses the clear morning western sky— with the full moon I long for casting a faint shadow : ( C)2024Rika Inami 稲美里佳 : 友だちがスペイン語に翻訳してくださいました。 : Luna menguante cruza la mañana clara cielo occidenta

          ―The Earth... Why I have composed Tanka on Nature―

          <私が自然を詠う理由を詠いました>1 : 時はもや灼熱にしてゆるされず森の木蔦にやすらふことも : Time is already scorched and unforgiving— I cannot find rest on the forest's ivy 2 噴き上げむ地中深くにとぐろ巻く灼熱の星 間に合ふか 人 : A blazing planet with troubles coiling deep into the earth— Will mankin

          ―The Earth... Why I have composed Tanka on Nature―

          短歌 キバナコスモス---色の表現

          風にゆれ我にとびこむコスモスの朝日色にし区切りの日とす   Cosmos swaying in the wind, and flying to me with the morning sun’s hue… I make today a boundary day ( C)2024Rika Inami 稲美里佳 じつは、この一首はキバナコスモスの色の表現に悩みました。 オレンジ系のキバナコスモスですが、できたら日本の伝統色で表現したいと思いました。 伝統色のサイトで調べると

          短歌 キバナコスモス---色の表現

          今日の短歌 台風 珊珊去る

          台風10号、SHANSHAN/ 珊珊が熱帯低気圧に変わって、当地を去った後、急に涼しくなりました。 #tanka #短歌 真正の時の嵐や雨一過 珊珊去りて秋風さやぐ : a true season's storm... after weakened Shanshan pouring rain passes through these islands and autumn breeze rustles : (C )2024Rika Inami 稲美里佳 自己紹介/はじめて

          今日の短歌 台風 珊珊去る

          今日の短歌 むくげ-Rose of Sharon—詞書付(短歌の後)

          ゆるやかに早秋の道つづきゐむ葉叢にうかぶ木槿は白し : my path in early autumn will gently stretch on ― Rose of Sharon floating amid thick shrubs blooms pure white : ( C) 2024Rika Inami 稲美里佳 : 連日、ゆっくりと進み各地に被害をもたらしている台風10号(SHANSHAN)の進路に注意をはらっていますが、今後は、紀伊半島を北上し9月2日までに

          今日の短歌 むくげ-Rose of Sharon—詞書付(短歌の後)

          短歌 蝉 / Cicada

          詞書:お盆前のことでした。朝散歩中に私の肩に蝉がとまり詠いました。 : いづくより飛びてきたるか我が肩に蝉のとまりてささめきにける  : Where did it fly from, all the way to me? A cicada rests on my shoulder whispering gently : (C )2024Rika Inami稲美里佳 : 自己紹介/はじめてのnote 短歌 若稲穂

          今日の短歌 若稲穂

          すがやかに玉露こぼす若稲穂ゆだる残暑の朝明けほどけ  : feeling relieved... young ears of rice spill fresh, crystal dews upon a lingering summer's morn— as if boiling in the heat : 盆送りうすら色づく稲の穂の葉先ころがる露の玉かな : past Bon Festival… crystal dews rolling down  one by one ti

          今日の短歌 若稲穂

          自己紹介/はじめてのnote

          みなさん、お世話になります。 日英語で短歌創作をしている稲美 里佳です。 日本語では文語体で詠っています。 主として自分に身近な自然詠を詠いますが、自然を写生で詠うことで、自分を籠めています。 したがって往々にして抽象的な短歌になったりもします。 難解な短歌だと言われることがありますが、英語訳が解釈の補助的な役割をする場合もあります。 世界各国で私の短歌が紹介されています。 どうぞ宜しくおねがいいたします。 日本歌人クラブ・未来短歌会・室生犀星学会・秋田国際俳句・川柳・短歌

          自己紹介/はじめてのnote