天皇杯を見ながら感じた「Bリーグのファン、増えろ!」という気持ち。
天皇杯とBリーグのファン
昨日のバスケ天皇杯、野球が中止になったからなのもあってバスケ好きって訳じゃないフォロワーさん達が見てくれていて本当に嬉しかった。もし見るきっかけの1つに、私が天皇杯のツイートを沢山したからってのがあれば本当に幸せ。全然そうじゃなくても嬉しいんだけど。
Bリーグは少しずつ、本当に少しずつだけど世間に注目されていることを最近感じられるようになった。ちょっと前までのスポーツニュースではNBA組が活躍した国際試合でやっと少し取り上げられるようになったレベルだったけれど、最近はリーグ戦でも取り上げられるようになり、選手のインタビューなんかも見るようになってきた。
けれど、夕方に見たニュースは、(ニュースが間に合わなかったのかもしれないが)バスケについて取り上げられたのはNBAの話だけで、日本男子バスケの頂点を決める試合でもある天皇杯のニュースは全く無かった。正直少し寂しかったし、まだ日本のバスケはそんなもんなのかと思ってしまった。
Bリーグの注目とバスケとの出会い
野球やサッカーみたいに、とまでは難しいがもっとバスケのニュースが見られたらなと思う。もっともっとBリーグが注目されて、Bリーグのファンがいっぱい増えたら良いなと思う。そう思えるくらいに今の私はBリーグが好きになっていた。
欲を言えば私が声をあげるからには贔屓のファンのファンになってほしいのはあるけれど、そうじゃなくてもBリーグを好きになってくれれば贔屓はどこでも良い。ぶっちゃけた話をすると、同じように私にバスケを勧めてくれたフォロワーさんは、私の贔屓である京都ハンナリーズのファンではなく、西宮ストークスのファンだった。
その方は、その方の贔屓の西宮ストークス以外を好きになっても「バスケを好きになってくれたことが嬉しい」と言ってくれて、決して無理に西宮ストークスをプッシュしてくることは無かった。そんな優しさに触れて、私もいつかこうやってBリーグのファンを増やすきっかけになれたら良いなと思った。
野球のオフシーズンとバスケへの興味
少し視点を変えて、私がなぜバスケにハマったのかと考えれば単純で、野球をきっかけにスポーツ観戦そのものが好きになっていて、バスケは野球ファンにとってオフシーズンである冬がメインのシーズンだったからである。バスケを好きになれば、野球ファンなら感じるであろう冬の物足りなさを感じることなく熱量をバスケに移せるのだ。要するに趣味が無い時期が無くなるのだ。他にもバスケ自体の面白さやチームの魅力も勿論あるが、一番はこういうことなのだ。
きっと私の他にも秋を過ぎたら物足りなくなる野球ファンは少なくないと思う。そんな方にバスケ観戦はもってこいの趣味だと思う。
ただ、何もない状態から「Bリーグを好きになろう!」というのは難しい。私の場合、贔屓が京都ハンナリーズになったのは、Twitterで(前述の西宮ストークスのファンの方が)RTされた京都ハンナリーズの選手のツイートに興味を持ったことがきっかけだった。ハッキリ言って入口は試合を見たことではない。
Bリーグは野球やサッカーに比べてSNS文化が盛んだと思う。それ故、私のようにSNSをきっかけに興味を持ったり、そのきっかけの持ち方が選手ではなくマスコットであったり、というのも多いであろう。
また、サッカーほどではないがクラブチームの数も多いので野球に比べたら地元に近い場所にクラブチームがある確率は高い。そういえば街中でなんかバスケのポスター見たな、なんてきっかけもあるだろう。
もう野球のシーズンも始まるし、バスケもシーズンはあと少しなので、今から興味を持つのは難しいかもしれないが、何かしらの手段でバスケに触れて興味を持ったら是非ひっそり心の中で応援してくれたら良いななんて思う。ソフトバンクやワイモバイルの利用者やヤフープレミアムの利用者は無料でバスケを観られるバスケットLIVEなんてものもある。
私と贔屓の京都ハンナリーズ
話を少し戻す。何故こんなにBリーグを好きになってほしいと思うのか、それだけ私がBリーグを好きになったからだと思う。そう思わせてくれたのは間違いなく私の今の贔屓の京都ハンナリーズだった。
私が京都ハンナリーズを好きになったのは2017-2018シーズンなので、好きになって4年目になる。ハッキリ言って一番強かったのは好きになって最初のシーズンで、CS(チャンピオンシップでありクライマックスシリーズではない。実際内容はクライマックスシリーズと意味はほぼ一緒だが)に行ったのもその年が最後である。それでも、好きになった選手がほぼいなくなった2019-2020シーズンを除いて、京都ハンナリーズを見ていて本当に楽しかったし今も楽しい。19-20シーズンもショックは大きかったけれどそれでも贔屓から離れる選択肢は無かった。決して楽しいと胸を張って言えるシーズンではなかったけれど、「これもバスケ」と学べたシーズンだった。
何故、楽しかったか。大変失礼ながら決して京都ハンナリーズは「とても強い」というチームではない。それでも私が好きな理由は天邪鬼とかいう意味ではなく、「若い勢いがチームを作り、ベテランがそれを支えるチーム構成」と、若い勢いが私には彼らの「青春」のようなものに見えたからである。
私はたまに京都ハンナリーズの好きなところで「男子高校生の部活の物語みたいなところ」と言うが、これはアマチュア的な意味ではなく、キラキラした青春ストーリーを見せてもらってるという意味だ。
京都ハンナリーズを好きになって初めて、「1つの目標に向かって走って行くこと」「個々の役割が確立していくこと」「荒削りなものが少しずつまとまって行くこと」そんな戦えるチームになるための「過程を見ること」の面白さを知った。まるで早く次のページをめくりたくなるような漫画を読んでいる気分なのだ。
だからこそ、勝てばやはり嬉しいし色々心に刺さるものはある。けれど負けたからと言って、悔しいのは事実だが何かを批判、責めたくなるような気持ちは全く無くなった。スポーツ系の青春漫画には負けて学んで成長する展開もつきものだからだ。
好きな選手達がいなくなったときもショックは大きかったし、そんな“シナリオ”を憎く感じたこともあったがそれもまたチームが前を向くために必要なストーリーだった。
(一応注釈するとストーリーと連呼しているが選手の生い立ちだとか御涙頂戴な感動エピソードだとか、メディアが話題を作る“ストーリー”には興味が無いしむしろ嫌いである)
私がもらったものとあげたいもの
「負けて何かを責める気持ちが無くなる」ことと「戦えるチームになるになるための過程を見守る楽しさ」を私は京都ハンナリーズから学んだ。教えてもらった。この気持ちを教わったことで、野球の贔屓に対する視野も広がったように感じる。これは妥協ではなく好きの感じ方の引き出しが増えたのだ。大前提、それは勝ちが沢山あればその方が嬉しいし私も勝ちを諦めている訳ではない。
こんな大切な気持ちを教えてくれた、楽しいと思わせてくれる京都ハンナリーズを好きになって、少しずつバスケを好きになったり、対戦したりタイムラインで見かけた他のチームの良さに触れた。Bリーグ良いなって思えるようになった。この良いなって思えるきっかけを誰かにも知ってもらえたら嬉しいなと思えた。
願わくば、京都ハンナリーズがもっともっと強くなって天皇杯やCSなどの中継で視聴者から注目されるチームになれば正直それが一番嬉しい。京都ハンナリーズのツイートをきっかけに選手やマスコットのはんニャリンに興味が湧くのでもとっても嬉しい。
けれど、私だって教えてくれた人と別な贔屓を持ったんだから、京都ハンナリーズ以外を好きになっても何かをきっかけに「Bリーグのこのチーム良いな!」ってなってくれればそれだけで心の底から嬉しい。
来年の天皇杯をやる頃にはもっともっとBリーグのファンが増えてたら良いな。欲を言えば決勝で京都ハンナリーズが見れたらいいな。