お笑い好きなわたしの今昔物語
今月、大阪旅行に行く。とってもたのしみ!今年最後のうれしいイベントである。
予定に入れているのがお笑いライブをみること。
わたしはとってもお笑いがすきなのだ(^^)ほっほっほっ。
お笑いブームなどなんのその、子どもの頃からずっとすきだった。
高校まで、同じ熱量で語れるお笑い好きな友人がいた。
当時はNHKで「爆笑オンエアバトル」という、会場内の観客の投票数上位のネタしか放送されないというシビアなお笑い番組があり、放送の次の日にはあーだこーだと語り合った。
高校卒業後、その友人と離れてしまったが、M-1グランプリの感想を便箋10枚に書いてお互い送り合っていた(1コンビ1枚)。ネタの感想から審査員の採点への評価までびっしりと。
「トップバッターだからサービスで5点増やしておいた」と、今なら炎上しているような某師匠の採点に「人生かけてる芸人のネタに対してなんたることだ!」と若い私たちは激怒していた笑
というのも、この熱量で語れる友人が大学にはいなかったのだ。
わたしが知っている芸人も、番組も、みんな知らない。
ああ、すきなことを語れるって普通のことじゃなかったんだと知った。
それでもわたしのお笑い好きは新しい友人たちにも浸透していく。
大学の友人とは年賀状のやりとりをしていた。はじっこに「今年のわたしのイチオシ芸人は〇〇です」と書いて、本当にその年にその芸人が有名になり、わたしは一目おかれる存在となった笑
「ちょっりんごちゃんが言ってた〇〇って人、テレビにすごい出てきてない?すごい!」と言われても、決しておごらず「ふむ、わたしはオンエアバトルのときから注目してたからね」と心でつぶやいた。←(さすがにこれは通じないとわかっている)
そんななか、近くの大学の学祭でお笑いライブがあり何組かの芸人がくることになった。
お笑い好きのわたし、実はそれまで生でお笑いをみたことがなかった。
い、行きたい!!
その学祭には大学の友人と毎年行っていて、お笑い好きとしてすっかりお馴染みになっていたわたしのために、お笑いライブを見ていこうということになった。
始まるのは夜7時から。その時間まで寒い中、外で待つ。正直そこまでお笑いファンじゃない人からしたら長すぎる待ち時間。
そのときでる芸人はM-1決勝に行ったコンビが1組、あとはその他何組かの人たちだった。その他の人たちはわたしは知ってるけれど、他の友だちは知らないくらいの知名度。
いざ、始まった。
最初に何組かの無名気味の芸人さんが出てきて最後にM-1の人たちという流れ。
初めてみる生の漫才がとてもおもしろくて、楽しくて、寒さを忘れて大笑いした。テレビの中でみるのと、生でみるのではこんなに違うんだと思った。
たぶん、テレビだとそこまで笑わないだろうことも、生だと大笑いしている。雰囲気も、芸人さんの生の声も、会場の笑い声も全部が合わさって楽しい空間になっていた。
いよいよ最後、M-1芸人の大トリがやってきた。
お笑いファンでなくとも知っている名前に、入場とともに大盛り上がり!
始まってすぐに「このネタはM-1でやっていたネタだ!」とわかった。初めてのネタが見たかったという気持ちと、知っているネタだ!というちょっとした優越感のような、なんとも言えない喜びがあった。
しかし、知っているからこそすぐにわかってしまった。
あ…すごく手を抜いている。
地方の、生で見るのが初めての、ただの大学生のわたしでもわかった。
知っているネタで、流れも知っているはずなのに、なんともちがった。ところどころアドリブとも言えないようなことを言って、ちょっと会場もシーンとなる。時間伸ばしとかいろんな事情があるのかもしれない。
でも、やる気がないことは伝わった。
がっかりした。
これなら初めのあまり知らない芸人さんの方が楽しかった。
それから何年もたったいま、X(Twitter)で同じような話が話題になっていた。そしてこのできごとを思い出す。
そう、忘れられないのだ。そのときのM-1芸人さんをたまにテレビでみるけれど、そのたびに家族に「でもさ〜…むかし…」と話している。Xでみんな言っているように、わたしも根に持っている笑
いま、わたしは当時ほどではないけれどお笑いは変わらず好きだ。
大阪旅行に数年前にも行き、そのときもお笑いをみた。テレビで有名なコンビを楽しみにしていたけれど、いかにも寝起きですという風貌で現れて声はガラガラだった。
大阪でもこうなんだ、と思った。
たまたま、そんな日だったのかもしれないし、何百回の中の不運な1回を見たのかもしれない。
でもこっちは何ヶ月も前からチケットをとり、楽しみにしていた1回だった。
あの学祭の中で、とっても盛り上がって楽しかった芸人さんを覚えている。その人は高校のときお笑いを語っていた友人が大ファンだったピン芸人。やはりよくわかってるな!友人!と思った。
今月、数年ぶりにお笑いをみにいく。
とっても楽しみだけど、大人になったお笑い好きのわたしはどこか冷静にみようと思っている。
これからもすきでいるために。