苦労とか苦悩は時間じゃなくて密度

苦労とか苦悩って時間じゃなくて“密度”やと思う。

あるアーティストの方が自身のドキュメンタリーで語った一言。

この言葉を聞いたとき、
この方はすごく濃く長い道を全速力で
走ってきた人なんだろうなと感じて
画面越しの彼女の話す姿を見つめてしまった。

整備されてる歩きやすい道があったのかもしれない。
でも森の先にある光が微かにでも見えるのなら
石ころが転がったデコボコ道や
棘のある樹々の間の隙間も
途中の山小屋もないような場所を
走って走って進んだのだろうと。

この人の周りには
覆い被さる木々を共に分けて
進んでくれる仲間がいたのだろう。
1人ではないことも分かっているから
進めた、選べた道なのかもしれない。

長い時間をかけて経験できる、
見える世界もあるけれど
“密度”で見える掴める世界もあるのだと
彼女に教えてもらった気がする。

石の上にも３年。
何をするにもとりあえず３年はやってみな！
と言われて育った私。

同じ３年どう過ごすのかで人生大きく変わるはず。

これまで嫌々続けたこともあった。
その経験から得たものをあったけれど
自分の最大限の努力をした３年だったら
何が変わっていただろかと考えてみたが、
その道を辿らなかった私には到底わからない。

もしかするとその３年は
たった1年でできた経験かもしれない。
分からない。

だけど何かを成すとき、
きっと私はこの言葉を思い出すだろう。

時間じゃない、
『密度』