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生パン食べてても放置 家族のカタチ
●夫婦
●親・兄弟
●祖父祖母・孫
入院患者さんの色々な家族のカタチ。
愛情・憎悪・過剰・過少に無関心。
病気になった事で変わるカタチもあれば、元々そのカタチであったもの。
病気を通して見えてくるカタチは様々ですね。
ここで一つ。
70代女性 認知症の夫を持つ
「旦那の(認知症の)経過を見てると刻々と変わっていくんのがわりますよ。」と、奥様。
認知症になる前から旦那さんとは、朝ごはんはそれぞれが自分の食べたいものを作られていた。
ある日、オーブンを使わず、食パンを焼かずに生のまま食べていたそう。
それまでは焼いて食べていたのに、焼かない日が増えてきたと奥様。
認知機能の低下を経時的に見守って来られたとのこと。
私「焼いて差し上げないんですか?」
奥様「しないですね。何でもかんでも手伝うことは無いです。」
私「心配になったりは・・・。焼いてとか旦那さんは言われない?」
奥様「(行動を)見守ってます(笑)。たまにオーブンの使い方がわからなくなるんでしょうね。ただ、あの人にもプライドがあるんでしょうね、そのまま食べてます(笑)。焼いてほしいと言ってきたときは手伝います。」
私「旦那さんがヘルプを出さないと助けないの?」
奥様「声をかけたりはします。おいしいの~?って聞いて、「うん」ってかえって来た時は何もしません。焼いてほしいと言ってきた時は、代わりに焼いてます。」
私「なるほどー(笑)。アクションを起こさないということは、本人はそれで満足しているということですもんねw」
奥様「(妻が)尽くすタイプの人だったら私と同じような行動をとるのは耐えられないでしょうね(笑)。私たち夫婦は夫が認知症になる前からそういう関係で生きてきたので大丈夫ですけどね。」
奥様は、旦那様の認知機能低下の進行を見守りながら、過介助にならないようにその日の状態に合わせてみておられたようです。本人はあっけらかんと笑いながら「放置してたw」と言われていますが、本当の放置ではなさそうでした。
これもひとつの家族のカタチなんだろうね。
記事予告:依存しあう 尽くしてあげたい 尽くしてもらいたい
※予告は私の記憶の低下により予告詐欺になる可能性がありますこと、この場を借りて言い訳しときますw