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言葉の定義 ~姿勢制御/平衡/バランス/協調~

こんにちは。今日も小脳機能と脳画像についてお話する前に、、、、、、「脳画像×小脳機能⑪」で出てきた言葉の定義について少しお話させて頂ければ思います。
まだ読んでおられない方はぜひ読んで頂ければ嬉しいです!

僕は言葉の定義をしっかりと理解することは大切だと思っています。
講習会や臨床場面で先生や先輩がせっかく、ありがたいお話をしてもらっても、その方が使っている言葉の定義と、自分の思っている言葉の定義が違うだけで、その解釈が異なってしまうからです。
特に使いやすい「便利語」をあいまいに使うのは危険だと思います。

「あの人はバランスが悪いから応用バランス練習をしています!」
「あの人は筋力や麻痺は問題ないし、協調運動の問題じゃない?」

などなど、臨床には「便利語」がありふれているなぁと考えていました。
確かに、しっかりと定義されていないものや、意味がたくさんあるようなものもありますが、その中でも、自分または相手がどのような定義でその言葉を使っているのかを明確にすることが必要であると思います。

偉そうに言っていますが、あくまでも自分に言い聞かせていますのでお許しくださいm(_ _)m

そこで、今回は
 A. 姿勢制御
 B. 平衡機能
 C. バランス
 D. 協調運動

について、お話していきます。

まずはA. 姿勢制御についてです。

姿勢制御は
”定位(Postural Orientation)”
”安定性(Postural Stability)”
の2つの側面があります。

定位とは
支持基底面(BOS)の中に
身体質量中心(COM)が保持できるように
アライメントを維持・修正する能力
です。
安定性とは
安定性限界(Stability Limit)の中に
身体質量中心(COM)を保持する能力
です。

ん~分かるような分からないような~(´;ω;`)

僕の相棒を使いながらもう少しかみ砕きます。
スライドの左の人形は右側に傾いています。
このままではBOSの中にCOMが保持できずに右側に倒れてしまいますよね?
そうならないように、アライメントを修正する能力のことを定位と言います。
この例で人形でいうと、
体幹の立ち直りや手を広げたりなど、
BOSの中にCOMを保持できるようにアライメントを修正してます。

良い定位とは何でしょう?

例えば、患者さんなどは不安定な際には、足を開いて(BOSを広げて)、股関節を屈曲させる(COMを低くして)ようなアライメントの修正せざるを得ないかもしれません。
Goodな定位は
必要最小限のBOSの中に、できるだけ高いCOMを保持できるようにアライメントを修正・維持できることだと思います。

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