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会ったことのないあなたのことをもしかしてなんとなくでそう思い込んではいませんか

メールでしか交流のない仕事相手がいる。名前がとても微妙である。微妙というのは男性かな?女性かな?という微妙さで、どっちですか?と、尋ねることもできない。
メールなので文章はとても丁寧で、そこに男性らしさ女性らしさを判断する要素はなく、何度やり取りを交わしても不明である。
でも時々の、とても頼りになる断言口調は、うん、男性だ。と思わせるし、
でも時々の、ふと挟み込まれるプライベートな息抜きのひと言、◯◯へ行ってきました、◯◯が美味しかったです。は、うん、女性だ。と思わせる。
ま、でも、そんな表面的なことで性別を判断しちゃいけないんだけどね。

おそらくこのまま実際に会うことなく仕事は終わる。

堂々と尋ねればいいのに、
名前でSNS検索すればいいのに、
でも、なぜかそんなことしちゃいけない気もする。


そういえばこのnoteの自分の名前は名前らしくない。
「あの時は正しく、今は」である。


これはホン・サンス監督の映画「正しい日 間違えた日」から取った。

ある映画祭に訪れた映画監督が、その土地の女性と出会い、意気投合し、酒を飲み、そして…という話です。

前半と後半に分かれていて、それぞれ同じシチュエーションの出来事を描いているのだけど、微妙に会話や行動が異なります。
その微妙な違いによって、
あの時は正しいと思ってしたことも、今では間違いだったと気づく。
あの時は間違いだったと思ってしたことも、今では正しかったと気づく。
そんな二通りの世界を描いた映画で、主演女優のキム・ミニがとても素敵です。

さて、そんな映画が好きな私は男でしょうか、女でしょうか、それとも?

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