歌があれば幸せ(2)森山直太朗「生きてることが辛いなら」
この歌を初めて聴いたのが、笑福亭鶴瓶さんのテレビ番組でした。確か、森山直太朗さんとの対談形式で、この歌についても語られていたように覚えています。
その時、「良い歌だなぁ」と思いましたが、どのような歌でもあるように、その歌が自分の心のなかで発酵するには時間が必要でした。
母が亡くなり、しばらくして、たまたまこの歌を耳にし、ようやく私は母の死に涙を流しました。
鹿児島での米軍の爆撃で瀕死状態になり、療養先の長崎で長崎の原爆に合い、右足が不自由にも関わらず、それでも私を産み戦後を生ききった。そして、最後は、認知症となり、私は母の介護をし、葬式をし…。その壮絶な人生に、安易に流せる涙などありませんでした。そして、しばらくし、この歌が私の心のなかの何かを掬いとってくれました。
さて、私は、どうか?
もちろん、生きてることが辛いことは、大小多々ありましたし、いまもありますし、これからもいっぱいあると思います。けれど、「くたばる喜び」は、とっておいています。中嶋雷太
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