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有料: Yellow Rose's Tales 日本舞台版 Part 1/3

 実験的に、これからPART3に分けて、拙書「Yellow Rose’s Tales日本舞台版」をnoteで有料配信することにしました。本作品はラジオ・ドラマ用に書き下ろしたものですが、新型コロナ禍でデジタル出版し、著作権を発行したのみになっていた作品です。東北地方にある風舞町にあった小さな花屋さんを巡り、ザラザラとした何でもない、四つの日常の「生」の物語が、やがて大きなひとつ物語として織り成されます。 チクタクと時を刻む秒針のように過ぎ行く私たちの「生」の行方にあるはずの希望を、黄色い薔薇の蕾に託し、♤「ボウリング場の男」(東北地方・南館町)、♢「エバと盗難美術品捜査官」(羽田空港近郊の倉庫街)、♧「北海道の弁護士夫婦」(北海道・六海町郊外)、そして♡「緑の丘の子どもたち」(開発地域に取り残されたある町)の四つの物語が動き始めます。彼らはみんな、ザラザラとした「生」の欠けらを、現在進行形で同時に生き、ため息を漏らしそうになります。それは誰のものでもなく、彼ら一人一人が背負わねばならない「生」です。もちろん読者の皆さん一人一人の「生」とどこかで重なり合うかもしれません。この四つの物語を楽しんで頂き、読者の皆さんのザラザラとした「生」の欠けらが、やがて輝けばと願っています。では、まずはPart 1を、ラジオで楽しんでいるような感覚で。中嶋雷太

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12,992字

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