見出し画像

介護なんてムリから笑ってないとやってらんねーんだよ なお話 その15

「犬を飼うのは子育てに似てる。猫を飼うのは介護に似てる」なお話

今年7月に我が家の長男「景虎(ダックス)」が虹の橋を渡りました。
現在は次男「2号」と三男「3号」という名の双子猫がおります。
私は幼いころからわんこは一緒に生活することが多く、どの子も穏やかで人懐っこいよい子に育ってくれました。景虎もその代表格です。
ある日、友人に言われました。
「お前は保育士だからかなぁ、犬を育てるの上手だよね。どうやったらあんなにおりこうに育つの?」
そう言われて、なるほどなぁと思いました。
子犬のうちはどの子もやんちゃでいたずらもするし日々ケガをしないかハラハラです。
けれど、ちゃんと一つずつダメなことはしっかりダメ!と教え、考えさせて、上手にできたらべた褒めするとまるで人間のように色々なことを理解し成長します。
景虎が15歳の時に我が家の庭に野良猫が2匹頻繁に顔を出すようになりました。茶色い女の子(ちゃーちゃん)と黒い男の子(くーちゃん)。
機会があればこの事も詳しくnoteに書きたいとは思いますが、この2匹ののらちゃんをTNRすることにしました。
捕獲し、避妊去勢手術し、元に戻す。という活動です。
ちゃーちゃんを手術したときに獣医さんに「この子、昨日ぐらいに産んでるよ。まだ若くて小さいから2~3匹ってとこかな?」
まだ子猫だと思うほど小さいちゃーちゃんはまさかの妊娠中でした。
その時に生まれたのが現在うちの家族になった「2号」「3号」です。
生後1カ月までは庭でちゃーちゃんがしっかり育てて1カ月になったところで2匹を保護しました。
私は自宅でアロマサロンを運営しており猫にアロマは毒であることや景虎も15歳という年齢で静かに老後を暮らしているのに大丈夫かという不安。そしておまけに父を介護中。
予防接種を受けるまでの3か月間だけ私が世話をして里親を探そうと思っていたのですが、なんやかんやで結局我が家の家族になることになりました。
しかし、この選択が大正解だったことに後から気が付きます。

2匹の双子猫しかも両方やんちゃ坊主。
景虎の静かな老後生活はどこへやら。もう我が家はてんやわんやです。
犬は飼いなれていたのですが、その経験は全くと言って良いほど役に立ちませんでした。
危険な物、触ってはいけないものは手の届かないところに置く?
手の届かないところなんて無いんです。どこでもピョーンと飛び乗り、しかも可愛いクリームパンおててチョイチョイして片っ端から落とす。
行ってほしくない場所はいくら叱っても聞かない、柵を作っても飛び越える。そしてちょっとの隙間からすり抜ける。
怒っても全くビビらない。
褒めても全く喜ばない。
猫ってどうやってしつければいいんだ?と頭を悩ませネットで調べてみるとどの専門家も同じことを言っていました。
「猫をしつけようとするだけ無駄です」
おおーまいがーーー😨です。
そこで頭をしつけるのでは無く「しつけなくて良い環境作り」をすることにシフトチェンジしました。
簡単に例えると「入るな」としつけるのではなく物理的に入れなくしてしまう。ということです。
数多くのトライ&エラーを繰り返し徐々に平和に安全に暮らせるようになり2歳になった今では彼らの成長のおかげもあってケガをすることもなく過ごせています。

そこでふと思いました。
父の介護も猫との生活と同じだ。
認知症の父は水道の水を出しっぱなしにします。これに対して「出したら止めなさいよ」とイラっとします。がそもそも躾られないと思ったら?自動で止まる蛇口に変えたらもう出しっぱなしにはならないし、私もイライラしません。
父親は元々自分より大人で何でもできる人だった。
だから「できなくなった」とか「わからなくなった」ことに対してなぜ出来ない?なぜわからない?とイラっとします。そしてちゃんとしろよと思います。
がこちらの気の持ちようで「できる」という信用や「ちゃんとやってほしい」という希望や期待を持たなければ無駄にイラつく必要も無くなります。
トイレで上手におむつを上げられなくて後でおもらししてしまう。
ちゃんと上げろよと言っても無駄です。
対策としては私がおむつを上げる。
今はトイレに行ったらしい音が聞こえたら私もトイレに行っておむつを上げる作業を手伝っています。今はこれでほぼ大丈夫ですが、私が気付かないなどのエラーが続いたら、父に私を呼べと改善を求めるのではなく、トイレの扉に鈴でも付けて私が気付くように改善する必要が出てくるでしょう。
父にちゃんとしてもらうように、できるように工夫するのではなく、手間は増えるかもしれないけれど対処療法で自分がなんとかする。その私の手間を減らせるようにする物理的工夫をする。
そう考えると父の改善ではなく、自分の改善を考えるようになるので打てる手数が増えます。

そっか、言っても無駄なんだ。。。

これに気づいてからかなり介護に対してイラつきが減りました。
猫と一緒と言ったら猫に失礼ですが。。。

次回は「男だから?末っ子甘えんぼだから?めんどくせー謎の自尊心」なお話(予定)

いいなと思ったら応援しよう!