全く活かせていないマンガのような私の設定
皆さんは生まれ持った「設定」をお持ちだろうか。
お金持ちの家に生まれた、有名人を親に持った、万華鏡写輪眼を持って生まれた等、この世には決して高くない確率で生まれながらに持って人生をスタートできる初期設定が存在する。
せっかく生まれ持った、与えられたものなのだから自分の人生に活かさなくては勿体無いというもの。
お金持ちならばお金を使って、人気者なら人気を使って、何かしらの才能に恵まれたのならその能力を使って、人生をより豊かに生きることは感じられる幸福感や達成感をより高いものにしてくれるはずだ。
だがしかし
世の中にはまるで漫画の主人公のようなチート感プンプン漂う設定(しかも複数)を持って生まれても、それらを「全く」活かせていない人間も存在するのである。
私なのであるが。
何かしらの手違いなのかバグなのか、これには設定を与えてくれた神様もきっと頭を抱えていることであろう。私にこれらの初期設定を与えた神様の神様界での評価をマイナス査定にさせているのは間違いなく私であると言っていい。
だがそれは半分神様の落ち度でもあると思う。もっと人間性を見極めてから初期設定を与えるべきだったのだ。私はあまり悪くない。
で
肝心な設定内容であるが、簡潔に表現するとこうなる。
父方の先祖が桃太郎
父方の血族に龍神を降ろせる人間がいる
母方の先祖が服部半蔵
マンガか!
少年ジャンプの主人公か!!
こんだけの初期設定持って生まれたらさぁ!遅くても高校生んときくらいにある日突然やってきた可愛い転校生をきっかけに事件に巻き込まれるかなんかして死の淵で覚醒して能力発動して第1話終了、話は単行本50巻くらいアニメなら3〜4シーズン続いて劇場版も作られてってなるやつでしょうがァ!!
え?
もうぼくおっさんだよ?
まだ何の能力も発動してなけりゃ食パン咥えた女子高生と曲がり角でぶつかったりとか一切無いままおっさんになっちゃったよォ!!何してんのよォ!!
いやどう考えてもこんな初期設定、刀携えて犬猿雉を従えてビルとビルの間を跳躍して背中でイケメン龍が「あっちに妖気を感じるぞ」とか教えてくれるやつゥ!!
それがどうよ!
白髪も老眼もボケまで出てきて疲れは取れないわ酒は弱くなるわ徹夜はできんわ・・・
なんなら鏡の前で龍神出ろ〜とかやってみたわ!
出たことないわ!!
どこいったのよ初期設定ェ
早くしないとおじいちゃんになっちゃうよォ
ちょっと食パン咥えて走ってくる
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