贈り物〜インクを調合しよう〜
先日、私は誕生日を迎えた。
普段とてもお世話になっている大事な人からとても素敵な物をいただいた。
それがこちら。
このフェルメールやモネの絵画があしらわれた箱の中身は、
ガラスペンである。
最近、SNSなどで見かけることも増えた。私も見た目の美しさから使ってみたい!と思っていた。
ガラスペンそのものの美しさもあるが、なるほど、パッケージの絵画をイメージしたデザインのようだ。
高校生時代美術部に所属していた私にとってはどこか懐かしく感じるし、フェルメールやモネの作品群は好きだったのでとても嬉しかった。
特に青と緑のグラデーションが、このモネの「睡蓮」の池と睡蓮を強く連想させる。素敵すぎる。
このとても素敵なガラスペン、早速使ってみたいと思ったが、一つ問題があった。それが……
インクを持っていない
それじゃ何も書けないじゃないか!!!
あたりの文房具店を探してみたが、運悪くそれらしい物を見つけることができなかった。
仕方がない、帰ってネット注文しようか……と思ったが……
たまたま立ち寄った百均でとても良さげな物を見つけた!
ダイソーの「インク調合セット」である。
これならインクが安価で手に入るだけでなく、自分の欲しい色も作れるのでは…!?
インクが無ければ作ってしまえばいいじゃない!!!
というわけで、容器も同じくダイソーのクリームケースを購入し、早速作っていく。
せっかくなので、色もモネを連想させるような色…ここらあたりかちょい青よりの色を調合していこうと思う。
使うのは透明(淡めにしたかったため)、ブルー、イエローの3色。
まずは透明を容器に入れる。
美術部に所属していた時代は、淡い色から加えていくのが基本だったのでこちらから投入。多めに、5滴以上は加えた。
次に青。
淡い色から加えていく、とはいったものの、私の中での色のイメージが「緑よりの青」だった。青を基調としたいがために先に加える。
しかしやはり濃い色には違いないので、3滴ほど入れてあとは黄色を加えたり追加で青を入れたりして様子を見る。
初めから加えすぎると取り返しがつかない事態になるのだ。
実際加えるとこんな感じ。混ぜて均一にする。
最後に黄色。
こちらは2滴ほど加えてみる。
一目だけでは変化していないように見えるが、確認せずに色を追加するのは危険…とりあえず混ぜて色を見てみる。
スティックについたインクはエメラルドグリーンにも見える。少量でも思ったより変化があるものだ。
なかなかいい線ではないだろうか。
個人的にもう少し青みが強い方が好みなので、少しずつ青を足していく。
いい感じの色になってきた。これで早速ガラスペンを使ってみよう。
準備が整った。
ちなみに、投稿主がガラスペンを使うのは今回が初めてである。
実際に、調合したインクをペン先につけてみる。
おお……
おおお……!!
青みが強くなったが、モネの作品の雰囲気も出しつつガラスペン本体の色合いとよくあっているのではないだろうか。
もはや文字を書くよりもペンとインクの色の組み合わせに夢中になりそうである。
慣れない手つきで書いてみると……
バッチリな色では!?
少し青が強すぎたか?と心配していたが杞憂だった。
ペンによくあう、エメラルドグリーンのインクを作ることができた。
というわけで今回はガラスペンに使用するためのインクを調合し作ってみた。
ガラスペンは書店や文房具屋にインク付きのキットとして販売されていることも多い。
もちろん、それらのインクやペンも素敵なものばかりで十分楽しめるのではないだろうか。
しかし、自分で1本のガラスペンに似合う色を作ってみるのも楽しみ方のひとつではないだろうか。
高校生時代の美術部の顧問の先生はこう言っていた。
「異なる色を混ぜて別の色を作ったのなら、それと同じ色はもう2度と作ることができない」
つまり、今回調合して作ったインクの色も一点物なのである。
せっかく材料も安価で手に入るのである。
皆さんも、「世界に一つだけの、1本のガラスペンのためのインク」を作ってみてはいかがだろうか。