仕事の徹夜明けに盛り上がる話題が…
血に見えるからやめて
あれは4年前の話だったか。僕は職場の先輩と二人で、システムメンテナンス作業の為に職場に泊まっていました。
深夜の作業が無事終わり、あとは業務開始時刻までに順次実行されるスケジュール処理が正常終了するか見守るだけ、となった夜明け頃。当時の部長が、朝食の差し入れとして丼ものを持ってきてくれました。
好きな方を選んで良いと言われたので、僕はキムチ入りのカルビ丼をもらいました。空腹だったので美味しく感じられ、早いペースで口に運びました。
半分ほど食べた頃、どういう話の流れだったのか、部長と先輩が、二人ともかかったことがあるという、とある病気(出血する類のやつ)の話題をしはじめました。
「あれ、痛いんですよねぇ~。」
「そう!あれはかかった人にしかわからんよな!」
共感できる人が少ないほど、それがわかる人同士の心の結びつきは強くなる。分かります。
だけどなんで僕はいま、徹夜明けの食事中にわざわざ、痛い話を聞かされているのだろう…。なんだかキムチの赤色が血に見えてきましたが、それでも食べ物を残すのは良くないので全部食べました。
過ぎたるは及ばざるがごとし
世代や役職の差を越えて共感できる話題がある。それ自体は良い事だと思います。だけどその話題が「病気」なのは歓迎できません。
仕事も大事だけど、身体を壊すほど働きすぎるのはよくない。その出来事があった後、僕は今まで以上にトレーニングに打ち込むようになり、その年の神戸マラソンで人生初のフルマラソンに挑んで辛くも完走しました。
そしてその翌週に受診した健康診断の結果。
肝臓と腎臓がものすごくダメージを受けているのがわかりました。
長距離走も、健康目的ならせいぜいハーフマラソンで止めておくべきだと思い知りました。フルマラソン(42.195km)になるとここまで内臓が痛むなんて。
まさに「過ぎたるは及ばざるがごとし」。やり過ぎると自分も身体から出血するはめになりかねない。
今年、いくつかのフルマラソンにエントリーが完了した後で、この出来事をふと思い出して恐ろしくなりました。