冷静になったオタク
引き際は見極めないと
自分の行動を客観的に見るというのは簡単ではありません。特に、今この瞬間の自分を冷静に見るのはとても難しいことです。
落ち着いている時、言い換えれば退屈な時であれば自分の状況を冷静に考えることもできるかも知れませんが、何かに熱くなっている時には、自分を客観的に見るなんてことは完全に忘れてしまうのが普通だと思います。
典型的なのが、脈の無い女性に「その日は予定が合わなくて…。」と言われた時。実は遠回しに断られているのだが、言葉通り「たまたま予定が合わなかった」と受け止めてしつこく誘い、相手を追い詰めてしまうこと。
実にありがちな間違いですが、私自身、何度もこの間違いに陥ったことがありました。今では思い出すだけで恥ずかしくなります。
いったん冷静に考えて「実は断られてる?」と気づくことができれば良いのですが、今とは感覚が異なる時代を生きてきた年輩の上司とかが
「女を落とすには押して押して押しまくらんかい!」
などと的外れな助言をしてしまったらもう大変です。最終的にはセクハラ事案として会社に報告され、「押しまくれ!」とけしかけた当の上司が事情聴取に当たることになって、「あんたのせいだ!」ともめるという笑えないオチが付くこともあり得ます。
ゲームのルール
こんな迷い多き世の中から解放されるにはどうしたら良いのか。理想を言うなら、特定の一人のお相手を見つけることです。
かといってお手軽なマッチングアプリに手を出すのは危険です。あれは出会いの為のシステムが提供されているだけで、ルールなんてのは無いも同然ですから、前述のような手痛い過ちを嫌というほど繰り返すことになるでしょう。
そう考えたら、お金と手間はかかりますが、結婚相談所にでも入った方が良いと思います。一定のルールがきっちりと決められている上に、仲人という審判の立ち合いのもとでゲームが行われるので、たいていの場合は間違いが起る前に制止してくれます。
いきなり本丸を攻めない
結婚相談所に入ったら、いきなり好みのお相手にお見合いを申し込むようなことはせず、いったんは申し込まれたお相手をありがたくお受けしてみてはいかがでしょうか。いわゆる「入会バブル」というものがあり、入会したての頃は(一般的に)多くの申し込みをもらえます。
お申込みを受けた中から選り好みしたくなるのが当然の心理ですが、最初はあえて無作為に選んでみてはいかがでしょうか。なぜなら、初回はどんなものか様子を見てみた方が良いからです。第一、初回からうまく行くくらいの実力があれば今さら苦労していないでしょう。
いざお見合いの場に臨んだ時、貴方は話を盛り上げようとして、いろいろと話題を変えながら一生懸命話すかも知れません。お相手もよく笑ってくれたし、とても楽しく時間を過ごせたので良い返事をもらえるはずだ、と確かな手ごたえを感じたことでしょう。
しかし翌日、担当の仲人から「お断りされました」との連絡が来たら、貴方は「なぜ!?」と混乱するでしょうか。
貴方からしたらサービス精神で色々とお話していても、お相手から見れば貴方に一方的にまくし立てられ、知りたかった肝心なことは何も訊けず、なんだか疲れたのでもう一度会おうという気が進まない、と思われたのでしょう。
もしこれが本命のお相手だったらどうでしょうか。なおさら強く力んでしまい、さらに勢いよくまくし立てて、お相手は完全に引いてしまったかも知れません。
これが過去に私が犯した過ちです。
なので皆さんには、少しだけ冷静になってお相手の反応をよく見た上で、自分もお相手も楽しめるように過ごして欲しいと思います。