見出し画像

ITエンジニアの恋活・婚活とはどんなものかな?② *~女性と楽しくおしゃべりしたいけど~

前回の記事:


* 合コンは怖いが行きたくないわけではない *

 ITの現場でも、合コンのお誘いはたまにあります。

 例えば職場の上司や営業担当が、取引先の独身女性たちから頼まれたり。
 あるいは既婚者の同僚夫妻が、お互いの同性の友人たちを集めて開いたり。

 合コンのお誘いを受けた時、内気な独身男性の多くは、その場ですぐに「参加します!」と回答するのをためらい、もじもじしながらこんなようなことを言ったりします。

「 誘っていただけるのはありがたいのですが、場を盛り上げられる自信が無いから、かえって迷惑をかけてしまわないか不安で…。」

 幹事としては正直、面倒くさいでしょうね (`・⊝・´)
 かと言って、幹事が
「そうか、残念。他をあたるわ。」
 と立ち去ろうとすると、消極的だったはずの男性たちはひどく悲しそうな顔をします。

 もうひと押し、誘って欲しいのですね…。
そんな弱気で合コンに参加してどうする、というところではありますが。。

* 腕の細い高倉健 *

 仕事の帰りに開かれるとはいえ、彼らは特別にお洒落な服装で来るわけではなく、いつもの仕事着、つまり安物のスーツを着て参加します。

 いや、よく見るとワイシャツが新品で、普段の白ではなく淡いブルーだったりするので、本人なりにお洒落をしてきているかも知れません。

 一方で女性たちは、社会人らしい気品を備えながらも華やかな装いです。この意識の差に、女性たちは第一印象でがっかりしてしまうことでしょう(∿°○°)∿ 

 そんな感じではじまった合コン。
最年少の20代後半の男性は、若さで一歩リードかと思いきや、隣に座った小柄で可愛らしい女性のお話に、

「 はい。」「そうなんですね。」「へえぇ。」…

 と相づちを打つだけで、ちっとも盛り上がっているようには見えません。
 落ち着きなくちびちびと飲んでいるハイボールのグラスの底からは、水滴がぼたぼたと落ちています。

 女性が一通り話を終え、次は男性側が話す番のように見えたのですが、彼は汗をかいたグラスをじっと見つめたまま、口を開こうとしません。

 えらく溜めています。そのうちボソッと、

「 自分、不器用なんで。」

 と言い出すんじゃないかと思ったのですが。

 場がもたなくなった彼は「 ちょっとトイレに…。」とつぶやいて立ち去ってしまいました。

* 即興のIT漫才 *

 ふだん職場では明るくふるまっている30代半ばの二人組。何とか自分たちが笑いをとって盛り上げようと気合を入れ、漫才のようなかけ合いをはじめました。

「 いやぁ、我々も仕事が忙しくてねぇ~。作業は今日中に終わらせなあかんけど、会議も出んわけにはいかん、っていうことがよくあってね。身一つでは足らんわ、ってよう言うてるんです。」

「 せやから俺は提案したがな。身体を上下真っ二つに割って、上半身は会議に出て、下半身はここに残って作業を続けたらエエやん、ってね。」

「 いや、だから。そりゃ上半身だけあったら会議ではしゃべれるかも知れんけど、作業は下半身だけ残っても何の役にも立たんて言うたやんけ! 」

「下半身が役に立たんやと!?失礼やな!まだそんな歳ちゃうわ!」…。

「 あかんあかん、下ネタみたいに聞こえる!そうやなくて、うちらITやねんから手で操作できんかったら何も作業できんやんけ。」 …。

「だったら会議室には首だけ置いていこか。首だけあったらしゃべれるし。作業も首から下があるんやったら、俺はブラインドタッチできるから手だけでキーボード叩けるで。」…。

「 会議室で生首がしゃべっとんのかいな!怖いわ!」…。

 男性たちは漫才に夢中で気づいていなかったのです。女性たちはあまりピンとこないらしく目が点になっており、笑いはほとんど起こっていませんでした。( ✧Д✧) 

* 反省すべき点は多いが前を向こう *

「 ごめんな、彼ら、素敵な女性たちが大勢いる前で緊張しちゃって…。
おい、みんな、どうしてん?普段の魅力の1割も出てへんで!」

 合コンの終盤、幹事となってくれた既婚者の同僚にそんな風にフォローされ、一同はいたたまれないような気持ちになりました。

 合コンの翌週、職場での休み時間に反省会が開かれました。⊂((・⊥・))⊃

 まず、どうして話が盛り上がらなかったのか。

 彼らは普段、旅行や美味しいお店に関心が無く、テレビすら観ないので、世間一般の流行にはすっかり疎くなっています。女性との共通の話題が
ほとんど見つからなかったのです。

 話題に関しては、普段からもっと色々なことに興味を持つようにするとして、もう一つの大きな課題は見た目の印象でした。

 普段通りの安物のスーツを着て来るのがまず、心構えとしてなっていない。幹事役の男性がそう指摘すると、

「 恥ずかしい話やけど、身体が引き締まってへんから、良い服を着ても…
かえって似合わん気がして…。」

 という声が挙がりました。
他の人たちも無言でうなずいています。

 そう言われて一同の体型を見てみると、やせ細っているか、むっちりしているかの両極端。
さらに困るのは、運動不足になると、元はやせ型の人でもお腹だけが出っ張ってきます。

 こうなったら、服装を整えるよりもまずは肉体改造だ!

 なかなか簡単なことではないが、その先にある明るい未来を思えば頑張れるはず。
そう方針が決まりました  (ˊᗜˋ*)و⚑"

 さて、その後はどうなったのでしょうか。

(続く)