「クズ男」の刺激よりも「退屈な男」の伸びしろを見て欲しい 「一瞬で見抜ける! "クズ男"図鑑」見知らぬミシル
禁断の図鑑
先日、電子書籍ストア「honto」にてタイトルが目に留まり、私がまさに気になっていた情報の網羅性に惹かれて購入し一晩で読み切った本がありました。それがこちら。
「一瞬で見抜ける!"クズ男"図鑑」著:見知らぬミシル(大和出版)
これは、「外見」「会話」「態度」「性格」「別れ方」の5つの観点での違和感からクズ男の特徴と見分け方を解説するという、まさに「クズ男に引っかかりたくない」女性たち必読の書です。
何を気にしているのか
では男性である私は何を思ってこれを読んだのか。単に「クズ男」の生態に興味があったというのもあるのですが、自分が「クズ男」の特徴にいくつ当てはまるかというのも少し気になりました。
結果、ほぼ当てはまりませんでした。もちろん私も決して自分自身を「クズ男」だと思っていたわけではないのですが、「クズ男」はたくさんの女性をもてあそんで不幸にするだけの実力と実績があるわけで、その機会が乏しかった私はある意味で「クズ男」にはなれなかったと言えます。
冷静に考えてどちらを選ぶべきか
直観に従ったら間違った方を選んでしまっていたということは多いと思います。
一方は、うわべだけは自分の喜ぶような態度を取ってくるけど、思いやりがなく最後には傷つけてくる軽薄な男。もう一方は、自分のことを思いやってくれるけど、思い込みが激しいところがあり、こちらが遠ざけようとしても離れようとしない鈍い男。さて、貴方はどちらの方が嫌でしょうか?
冷静に考えれば、貴方にとって害なのは確実に前者です。自分の快楽だけを求めて、貴方に対する思いやりを欠いているというのは間違いなく有害です。
ですが直観的というか、よく言う「生理的」なもので敬遠してしまうのは後者だという人が多いのではないでしょうか。
それはわからなくもないのですが、こうして格差は固定され、恋愛経験の乏しい男性は乏しいままで、女性は悪い男性を選んでは傷ついているのかと思います。
恋愛経験が乏しいことに拒否感を持つのは待って欲しい
恋愛経験が乏しい男性は、確かに思い込みの激しい人も多いですし、気づかっているつもりが微妙に的はずれなことになっていて格好悪いと感じるかも知れません。ですが、洗練さに欠けるからといって即座に遠ざかるのは少しもったいないのではないでしょうか。
女性の扱いに慣れきって、うわべだけ喜ばせるような態度を取る男性と付き合って不幸になった、ならばその逆に目を向けよう、と思い立ったところで、あまりの落差に最初は強い違和感を抱くのも当然だと思います。
ですが、「貴方のことを考えようともしない」のと「貴方のことを想っているが的をはずしている」のとは大違いです。後者であればそのうち正確に的を射る時が来るでしょう。
今どき「常に男性がリードする」時代ではないと思います。むしろ男性側が何でも勝手に決める方が女性も嫌ではないでしょうか。
会った時点で「恋愛経験に乏しい」男性でも、その男性に新しいものを受け入れられる柔軟性があれば、貴方と過ごすうちに経験を積んでほどよく洗練されていくと思います。即効性の刺激に慣れた後では最初は難しいとは思いますが、どうか腰をすえて熟成させ、穏やかな日々を手に入れて欲しいと願っています。