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心が集中すれば、なにかができるよ
「ねむの木学園」を運営してきた、宮城まり子さんが亡くなられたというニュースが流れてきた。
ねむの木学園は、日本初の肢体不自由児のための障がい児施設で、絵画や音楽を通し、子ども達の感性を育て集中力を養う「集中感覚教育」を実践する学校。
女優だったまり子さんが学校を始めたばかりの頃、子どもの描いたある不本意な絵を見たことをきっかけに、放課後、美術クラブを開催するようになったそうだ。
自分の思ったまま、感じたままに子ども達が絵を描けるよう、子どものそばで別のことしながら、雰囲気作りから始めたらしい。ロックをかけたり、歌を歌ったり、自由にお菓子を食べたりしながら。寝転がって描いてもOK!そして絵について一切教えない。
そんな環境のおかげか、子ども達は、自由にどんどん絵を描くようになる。子ども達の描いた絵は、ニューヨーク、パリ、スウェーデン、スイス、イタリア、ドイツなどで展示され、大きな展覧会に発展し、国際交流に繋がっていったそうだ。
以前、「ねむの木学園のこどもたちと宮城まり子美術展」に足を運び、子ども達が描いた絵を見たことがあるけれど、それはそれは楽しい時間だった。目の前に飾られたその絵を見ているだけで心が躍った。
そしてもうすっかり大人になった画伯達が自身の絵の隣にちょこんと立っていて、あー、この人達は、まり子さんと一緒に時を刻んで大人になったんだなと、胸が熱くなったのをよく覚えている。
なにか一つ出来ればいいじゃないの。心が集中すれば、なにかが出来るじゃないの。そんな学校あってもいいじゃないの。
これは、まり子さんが学校を作った時の思いだけど、目の前の絵を見ると、全ての絵が、集中して描かれたことが伝わってくる。絵から気迫を感じるから。まり子さんの思いはちゃんと形になっていたようだ。
私は、この世の全ての子供が、いい環境に置かれ、いい出会いに恵まれたらいいのにと思っているけれど、まり子さんのように行動に起こしていない。私に出来ることってなんだろうか。
まり子さんのご冥福をお祈りいたします。
まり子さんの作った学校 「ねむの木学園」
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