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適度に適当に埋められた球根

横殴りの風が吹いていた夜を超えて、地面に雪がうっすら積もる朝だった。やっと冬がきたのねーと思って見渡すと、地面から秩序なしに水仙が芽をだしていた。

そうだった。そうだった。ここの土地の持ち主は、日本のターシャだったんだった。

絵本作家として活躍していたターシャ・テューダーは、56才の時にバーモント州の田舎に18世紀風の農家を建て移住。

そこで、コーギー犬と自給自足に近い暮らしをしながら、庭造りを楽しむが、土地の大きさが30万坪あるので、球根の植え方もアバウト。バケツから、ゴロゴロ出して、適当に均して終わり。

だけど、なぜか花が咲くと、バランスがとれて本当に美しい。

ここの土地の持ち主によりターシャ風に埋められたであろう球根は、適度に適当に一つの塊りを成して芽をだす。それが成長して花を咲かせると、それはそれで調和がとれて美しい。

春が来て、この広い敷地に、沢山の色とりどりの花が咲くのが楽しみ。

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rieloves
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