新谷里映

映画ライター・コラムニスト・ときどきMC。書籍『海外名作映画と巡る世界の絶景』。連載『NYLON.JP』映画コーナー、『charmmy』処方箋CINEMA、『東京カレンダー』ほろ酔いシネマなど。https://www.rieshintani.com/

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  • エッセイ

    映画のこと、仕事のこと、自身のこと、いろんなエッセイ。

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    映画についての記事をまとめています。

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    おすすめ映画を音声で紹介。Podcast「ほっとひと息 Cinema Voice Essay 」で配信していた内容も含まれます。

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最近の記事

距離を広げるという、ささやかな復讐。

あまりにも理不尽で、あまりにも悔しくて、何日考えても、受けた心の傷が化膿したまま……。 そんな時は、怒りにまかせて暴言を吐きたくなるけれど、怒りの対象の人に届くとは限らないし、怒りの対象ではない人を嫌な気分にさせてしまうこともあるだろうし、だから、のみ込んでしまう。でも、のみ込んでも消化できずに逆流してくる。 どうしたらいいんだろうと、本棚の前に立って手に取った本に、こうありました。 「悲しくて悔しくて  どうしようもないときは  自分を誇りに思おう。」 ニーチェの言

    • ヘプバーンのことばを思い出す。

      この一週間は、都知事選について、映画「先生の白い嘘」のインティマシー・コーディネーターについての記事を追いかけていたこともあり、普段は極力避けているSNSの誹謗中傷、罵詈雑言をたくさん目にしました。どうしてこんなことを平気で書き込めるのだろうかと、負の言葉の力に怖さを感じています。 「言霊(ことだま)」という言葉があります。大辞林に「言葉にあると信じられた呪力。」とあるように、少し霊的な言葉として捉えられがちですが、それだけ言葉には力があるということ。 たかが言葉、されど

      • わたしにとってのカタルシスな短編。

        【2016年に『シミルボン』(サイト終了)で掲載したエッセイです】 江國香織さんの小説に最初にふれたのは十代中半〜後半の頃、初の短編小説集「つめたいよるに」でした。 自分にとって「はじめまして」の作家さんの小説を読むときは、自分との相性がいいか悪いか、その本の世界観にすっと入り込めるかどうかなどさぐりさぐりなところがあって。まず短編を手にとってみる。そこで面白いと思ったら長編に手を伸ばしてみる。そういう読み方をすることもあります。 「つめたいよるに」を読んだときに感じた

        • 通り雨、だと思うことにする。

          いつも穏やかでありたいと思っていますが、人間ですから憤りを感じるときもあります。 憤りというよりも、憤りから派生する悲しさという表現が近いかもしれません。 もう少し思いやりがあったら、もう少し配慮があったら……と、しばし悶々とするのですが、いや待てよ、こちらもそうならないように何か方法があったかもしれないぞと、我が身をふり返ることも必要だと思ったり。で、悶々とする(笑)。 もちろん、仕事や関わっているプロジェクトによっては、すぐに伝えなければならないこともあるかと思いま

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        記事

          いろいろ、半分。

          気づけばもう少しで2024年の折り返し。いつの間に?ほんと、いつの間に? 今年は日めくりカレンダーにしたこともあって、あんなに分厚かったカレンダーがほぼ半分の厚さになっています。 一日(一枚)はものすごーく薄いので、なおさら日々の積み重ねを感じます。 この週末は、海外で頑張っている同い年の友人とオンラインで久々に話しをして元気をもらい(ほんと便利な時代!今さらだけど…)、人生100年だとすると年齢的にもほぼ半分だねなんて話も。今をどうするか、これからをどうするか、いろい

          いろいろ、半分。

          にこにこ、にこぐさ。

          最近、知った言葉に「にこぐさ(和草)」があります。 生えたばかりのやわらかい草や、葉や茎のやわらかい部分を「和草(にこぐさ)」というそうで、「にこにこ」「にっこり」などの擬態語もこの「にこぐさ」の響きからきているそう。 そんな語源を知ったので、先週のシナリオの課題のなかに「和草さん」を登場させました(笑)。やさしさの塊のようなキャラクターの名前に使いました。 そして、昨年の6月から通い始めたシナリオセンター。8週間の基礎科を経て本科に移り、9ヶ月かけて本科を終え、研修科

          にこにこ、にこぐさ。

          辞書を引く。

          少し前に、大辞林(第四版)を買ったのですが、B5サイズで厚さ約7cm、デスクでの存在感がすごいのです。 さすがにでかかったか……と最初はちょっと後悔したものの、使ってみると語義の解説がとても分かりやすくて。辞書を引くってこんなに楽しかった?と感動してます。大辞林のホームページに「ことばの海の新しい羅針盤」とあるのですが、たしかに「言葉の海」だし「羅針盤」で、なんと素敵な表現なのだろうと。 「大辞林」「てにをは辞典」「CASIOの電子辞書(XD-SX20000)」が、今の私

          辞書を引く。

          ゆるゆる、だらだら。

          雑記。 ゆるゆるする日があっても だらだらする日があっても いい、いいよね、いいです。 やるべきことは、まあまあいろいろあるのだけれど、まったくスイッチが入らない日というのはあるもので。そんなときは、こういう日があってもいい、いいよね、いいことにしよう!と、自分を甘やかすことが増えました。 で、甘やかしついでに、近所のスイーツショップへ。少しお高いけれど、やっぱり美味しいものは美味しくて。そしたら、何回目かの周年記念だそうで(おめでとうございます!)帰りにお花をいただき

          ゆるゆる、だらだら。

          “くらべない日”をつくる。

          くらべることで 活力を得ることもある。 くらべることで 後ずさりしてしまうこともある、 卑屈になることもある。 だから、 自分のなかで “くらべない日”をつくることも必要なんだな って思うんです。 日々、いろいろな情報が飛び込んできます。そのなかには、ついつい自分とくらべてしまう情報もあります。 心が元気なときは、私も!ってプラスの力に働くけれど、心がしおれているときは、私なんて…と卑屈になっちゃう。 だから、ちょっと元気ないなっていうときは、くらべない。くらべないよう

          “くらべない日”をつくる。

          とても個人的な、終着駅と始発駅のこと。

          少し前の記事で「呼び込むためには、スペースを作る。」と綴りました。 さあ、準備はOKよ!と、あらかじめ呼び込みたいことのためにスペースを用意しておくのも必要ですが、そうじゃない場合だってあります。突然、終わりを告げられる、終わりが訪れてしまうこと(事柄)もある。なかにはずっと持続していくこともあるのでしょうけれど、多くの場合は終わりがあって終わりがやって来る。その終わり=終着駅はずっとずっと先にあるかもしれないし、思いのほかはやく到着してしまうかもしれないし。どちらにせよ、

          とても個人的な、終着駅と始発駅のこと。

          面倒くさいを塗りかえてくれる言葉。

          今年こそ、三日坊主にならないように、さらさらっと書くことができたらなあと思っていましたが、はやくも黄色信号。 というわけで、手抜きをします(笑)。 2016年に『シミルボン』という読書サイト用に書いたエッセイですが、昨年、そのサイトが終了してしまったので、ここで掲載しようかなと。今も自分に気づきを与えてくれる言葉についてのエッセイです。 気づくことで豊かになる これまで、さまざまな自己啓発本を読んできました。「○○歳になるまでにしておく○○のコト」的なものから「愛され

          面倒くさいを塗りかえてくれる言葉。

          あいさつのチカラ。

          「ありがとう」 「こんにちは」 「おつかれさま」 大人になるほど忘れがちだけれど あいさつのチカラは なかなかどうして大きいと思うんです。 だから 声かけようかな、どうしようかな 迷ったときこそ あいさつ あいさつ。 いつも行くスーパーで お花屋さんで ドラッグストアで 笑顔で「ありがとう」って言われると うれしいから 自分がされてうれしいことは 私も。 マンションのエレベーターでも 近所の交番のおまわりさんとも 宅急便のかたとも あいさつ。 たったひと言だけど 言葉にする

          あいさつのチカラ。

          日めくりカレンダーでリセットする。

          今年は、日めくりカレンダーにしました。 仕事のスケジュールはデジタル手帳で管理していることもあり、紙のカレンダーとのご縁はすっかり遠のいて……。そんななかで、日めくりカレンダーの“めくる”という行為が、生活における、ある種のリセットになると聞き「いいかもしれない!」(はい、なかなか単純です、笑)と、小さな日めくりカレンダーを買いました。 リセットと言ってもいろいろです。日めくりカレンダーのリセットは、一日をふり返り、また新しい一日を迎える、こころ構えのようなものなのかなと

          日めくりカレンダーでリセットする。

          「倚りかからず」からはじまる。

          あけましておめでとうございます。 昨年は、6作品の映画にオフィシャルライター(※1)として参加し(うち3作は現場から参加)、映画と共に歩めた一年になりました(詳細はHPのお仕事履歴にまとめました!)。 また、映画の基礎となるシナリオを学んでみたいと思い、昨年6月からシナリオの学校へ。週一回の講座ですが、学ぶことの楽しさ、感じています。 毎年、新年の抱負を掲げることはあまりせず、自分が感じた風の流れに身を任せるようにしているのですが、その“風”になりそうだなと思う詩とは、

          「倚りかからず」からはじまる。

          年の瀬というひととき。

          今年もあと少し。 年の瀬というひとときを感じる頃合いです。 今年中に終えておきたい仕事 やり残していた家のなかの片づけ 取りかかっている課題など ひとつずつ、ゆるゆると、取りかかっています。 そしてもう、夕暮れどき。 帰省するのは、年が明けてからになると思うので 大晦日も元旦もこぢんまりと過ごす予定です。 少し前に「ことばむ」という新しいSNSがはじまり オフィシャルセレクターとして いくつか“ことばむ”言葉を紹介しています。 “ことばむ”とは、 こころが動く、ことばを愉し

          年の瀬というひととき。

          呼び込むためには、スペースを作る。

          呼び込むためには、スペースを作る。 恋愛でも仕事でも、次のステップに進みたいとき、呼び込みたいときは、自分のなかのスペースを空けてあげないと入ってこないんだよね──という話を同年代の友人として、ハッとしたのが一週間前。 11月末〜12月頭は断捨離に絶好の時期ということで、まずは身の回りの空間から断捨離開始。この一週間は、仕事の合間に「これも手放そう」「こっちも手放そう」と断捨離週間でした。 集中的に片付けたのは、玄関のシューズクローゼット。決して広くないクローゼットのな

          呼び込むためには、スペースを作る。