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現代アートを受けて立つ。サエボーグその他、MOT集中観覧

東京都現代美術館のパスポートを買ったはいいけど、案外行くタイミングを逸してしまい、前半の展示会が終わりそうで焦っていた。
余裕で行けると思ってたけど、そうでもなかった。お得なパスポートの落とし穴かも。

1日で3つの展覧会を回るのは疲れそうだけど、一ヶ所に集中しているのでがんばった。観たのは以下。


サエボーグと津田道子

最初わかってなかったんだけど、津田道子のサエボーグという作品かと思ってたくらいに知識ゼロで行った(恥
「Tokyo Contemporary Art Award(TCAA)」の受賞者二人の記念展だった。行く前にちゃんと確認しろってことで激しく反省。


サエボーグ「I WAS MADE FOR LOVING YOU」

これは広い空間を使ったインスタレーション。絵本の中に飛び込んだような感じ。
入り口には、塩ビで作られた大きい作品が置かれていて、家の中に入っていくように誘導される。いわゆる没入型というのだろうか。
(2024.7.10追記: 塩ビではなくラテックス。以下訂正済)

いきなり薄暗いので少し緊張する
ラテックスのハエとウ〇チが転がっている
これから何を試されるのだろうか気構える
そのまま進むと家(部屋)の中に入る
中にもハエとウ〇チが
中央にラテックス製の犬がいる
人が中に入ってるとすぐわかった
何かが始まるのかと思ってしばらく見ていた
何も始まらなかった
他の観覧者が着ぐるみに近づいて撫でたりしはじめた
着ぐるみは犬のしぐさそのものだ

着ぐるみとわかっているのに人間なのに、なんだろう、本当の犬と勘違いしそうになった。毛がはげているところを撫でてあげたくなって近づいていくと、犬も寄ってくる。まるで本当の犬みたいに寄ってくるものだから、つい撫で続けてしまう。ずいぶんとかわいがってしまった。

近くにいた監視係の方に「作者が入っているのですか?」と聞いてみたら「津田さんですか?入っている時もあります。」と答えてくれたけど、この係の方も「サエボーグは津田道子の作品」と解釈していた。それはまずいのでは。

学芸員が不足しているとどこかの記事で読んだけど、監視係以外に作品のことがわかる人がいたらなあと思った。

ところでこのラテックスの犬はサエドッグというらしいが、5年前に亡くなった愛犬(ダックス)と重ねて見てしまった。
垂れた耳と肉球。絶対に人間が入っているのに、そうと分かりながら感情移入している自分がいた。


津田道子「Life is Delaying 人生はちょっと遅れてくる」

展示の写真は撮っていない。
「カメラさん、こんにちは」という作品は、36年前作者の自宅に初めてビデオカメラが来た日に家族で撮影したものを、俳優に再演してもらったというもの。

どこの家でもありがちな日常の風景から、性別年齢国籍がさまざまな俳優が入れ替わり立ち替わり変化していく。男性が母親の役だったりとか、そういう感じ。

他にも2つ作品があったが、体験型なので説明するのがむずかしい。
時間と存在というのを強く感じた。今見てているものはすべて過去なのか、起きていることは後からのほうが良く見えるのかもとか、そんなことを考えながら観覧。

展示内容や様子がとても分かりやすいレビューがあった。詳細は専門家にお任せ。


ホー・ツーニェン エージェントのA

これは・・・、正直なところよくわからなかった。私には難しすぎたかもしれない。ただ、「時間(タイム)のT」というテーマの作品は印象に残っている。

河1
同じ川に2度足を入れることはできない
新たな水が常に流れ込んでいるからだ
というキャプション(下)に唸る
なにかアプリケーションを使った作品のよう
河の流れはいつまでも見続けてしまう
これはビデオとなっている
本物の火(炎)のように見せた作品?
私には理解し難い・・・
けれど、ループする画像って見入ってしまう


現代アートは、自分が試されているような、挑戦をしかけられているような、それを受けて立つみたいな、そういう感じがする。


MOTコレクションも見たけど、長くなりそうなので一旦ここで終わりにして改めて書こう。

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もちづきりえ
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