社会人9年目、新人の自分に伝えたいこと
過去の自分へ手紙を書く
桜のピンクが色づき、新学期や新生活がはじまるこの季節。不安と期待を背負ってドギマギとしていたあの頃の自分を思い出します。
あれから9年経った今、当時を思い返すと、「あのときは何も分かってなかったな〜」「苦しかったな〜」「これは知っておきたかったなぁ〜」など、当時の自分に教えてあげたいことが、パンパンに詰まった戸棚を開けたときのように、バサバサーッと出てくるのです。
そう思ったとき、「今まさに新社会人の方に、自分の経験が何かためになるかもしれない!」と思い、noteでまとめることにしました。過去の自分へ手紙を書く感覚で。何か少しでもヒントになることがあれば幸いです。
新卒時代
私が新社会人になったのは2013年のこと。
大学卒業後に新卒として「クリエイティブ分野の人材育成に特化した教育サービス」の営業職として就職しました。
配属された部署では、私が入社するまでは新卒を受け入れたことがなく、私以外は全員中途採用で、他でキャリアを積んで経験値が高い方々でした。
新人ハンディキャップ
いわゆる、社会人としても、業界人としても「超絶怒涛のド新人」だったわけです。今だからこそ俯瞰して見れますが、当時はそんなことにすら気付いていませんでした。
右も左も分からないド新人なので、はじめから周りの先輩のようにできるわけがないですし、周りからも「新人だから、分かってないでしょ。」という目で見られます。それでいて、「新人だから、積極的にとにかく頑張って周りに認められるように頑張って当たり前でしょ!社会を舐めないで!」という態度をとられ続けます。
「できないことは、できるまで」強制的に指導
「ド新人なので、分かってなくて当然。」「できないことがあれば、先輩ができるまで指導する。」「なんでこんなこともできないのか。」とできるまで強制的な指導は続きます。社会人1年目はそんな日が続きました。
私も「できないのは自分の実力、努力不足だからもっと頑張らないと・・・!」と奮闘します。それでもできないと、上司からの指導はエスカレートし、罵倒されはじめ、私はどんどん自信を喪失し、情緒不安定になり、普段ならできることすらまともできないような精神状態になっていました。「自分ってこんなできない人間だっけ・・・。何もかもが辛い・・・。何をしても何も評価されず、貶されるだけ。」
上司はずっと怒っている。結果はますます出ない。まさに悪循環な環境でした。
「新人フィルター」と「マッチする環境」を知る
あれから9年経ち、新卒時代のことを俯瞰視できるようになった今だから分かったのは、そこには「2つの障壁」があったということです。
障壁1:「新人フィルター」
まず「新人」ってだけで、「できないでしょ?」っていう目で見られるのです。これは「かなりのハンディキャップである」と経験を積んでから気づくことができました。
それは「転職」を3回経験して実感しました。
周りからの「新人でしょ?」というフィルターと、「実績のある人」というフィルターって、本当に違うんです。天と地ほど違うんです。聞く耳、態度、任されること、評価が全く違うのです。
これは、転職することで私自身の経験値が単に上がっているというのもあるとは思いますが、「実績のある人」というだけで、極端な話「何しても」評価が明らかに高いのです。私自身の実力が新人の頃から比較して格段に上がっているわけではいのに、です。
だから、「新人」ってだけでこんなにも仕事をしづらい、ひいては「生きづらい」ハンディキャップを背負っているのだなと感じたのです。
※私は以下2つの経験(詳細は割愛します)でその事実を知りました。
「新卒」ハンディキャップ(何もかもド新人時代)
「業界未経験」ハンディキャップ(営業職からクリエイティブ職への転職)
障壁2:ミスマッチな環境
これも新卒あるあるですが、最初に入った会社で「自分にめっちゃ合う!結果も出て、周りに喜んでもらって、楽しくて好循環!」なんてそうそうないと思うんです。「自分に何が合ってるか」なんて、1社目で分かるはずがないですよね。だって「比較」しようがないんですから。
複数の職種、業界、会社を経験してはじめて「この職種は…業界は…」と自己理解が深まっていくものです。説明会やガイドブックじゃ分かりません。
もし自分がキャリアコンサルタントなら、まず1社目に入った会社は勧めないと思います。結果的にはとてもいい経験と糧にはなっていますが、複数の会社を経験、比較してしていって、自分の「得意」「好き」「役に立つこと」「価値観」を知っていくと、「そこじゃない・・・!」と言い切れるんです。
それに気づかず、ただガムシャラだった新卒時代。(我ながらよく踏ん張っていたと思います。)新卒にはこの事実に「気が付ける」条件が揃っていないという点が、またハンディキャップでもあるといえます。
気が付けず、「できないのは自分のせいだ・・・ダメだ・・・辛い・・・」って思ってしまうのですよね。
「楽しいとも思えず結果も出ない・・・」こんなときは、どんどん転職して、複数の会社を経験し、その経験を通して自分を知って、よりマッチする仕事や会社に出会ってもらいたいです。あなたにとって、最適な環境は必ず見つかりますから!
9年経った今
教育サービスで営業職 → 広告代理店でクリエイティブ職 → 独立してフリーランスとして企業広告のプロジェクトマネージャー
と試行錯誤の末、今のスタイルを確立し、企業のコンサルティングやデザイン、イラスト、そして2歳娘の子育て、と好きなことを好きな場所で好きな人とすることができています。
お客様に頼りにされ、毎日楽しく、おかげで収入もサラリーマン時代を上回るようになりました。あの新卒時代の私はどこへやら。
改めて「経験を通して自分を知る」「好きを軸にして行動する」「その上で人の役に立つ」ことが自分をいかに最適な場所に連れて行ってくれることかを実感しています。
すべてのことに意味がある
新人時代はとにかく「苦しい」ことが多いかと思いますが、何一つ無駄なことはなくすべてに意味があります。
まずは「新人ってだけでハンディキャップがあるんだ」ということを知ってもらいたいです。そして違和感を感じたら、どんどん環境を変え、いろんな人に会い、いろんな自分に会って欲しいです。
私もまだまだ道半ばですが、新人時代を思い出しつつ、これからも進んで行きます。一緒にがんばっていきましょう〜!ではでは〜!
9年後のRIEより。
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