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大人の生徒さんはなぜ=シニアになってしまったのか!?

今の時代 音楽や楽器レッスンで「大人のレッスン」イコール「シニア」というイメージになっていませんか?

大人の定義からいっても20歳~が大人のカテゴリになるのですがここ10年くらいの間にすっかり中高年以上のシニアに変わってしまいました。

ズバリ!! 50代以上~シニアの楽器レッスンのしかたレッスンでの接し方や考え方を現場主義でお答えします!

時代は刻一刻と変わっていくのだから
あまり「昔はこうだった、ああだった」という言い方はしたくないし好きではないんです。

「それ、あんたが時代遅れなだけでしょ?」
「アップデートできてないよね? 今に化石といわれるよ」
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ココだけの話、同世代よりかなり下の人でも
こういう方、結構いらっしゃいますよ(笑)


いや、あのピアノの教室をずーっとやってきて
(ヤマハ時代も含めると相当な年月になるかな)

20年以上前は普通に募集しても圧倒的に
20代が多かったんです。次いで30代の方。
ドラマの影響で「ピアノ男子」がどんどん増えていったのは嬉しいことでしたしね。

●ピアノが全くの初心者の方が全体の7割。
●その他は子供の頃に習った経験があってまた習いたい方。

自分がやりたいと思うことはモチベーションも高いですしみなさん上達していきましたね。

加えて私のところではジャズピアノに力を入れていますので「子供の頃習ったのはクラシックピアノオンリーだったけれどジャズピアノを弾きたい」という方も結構いらっしゃいますし、全くの初心者でジャズピアノを習いたいという方もいらっしゃいます。

これらは今でも同じです。

子育てをしている世代の方も専業主婦の方が多かった時代でしたので午前中もにぎわっていました。

10年ほど前までは会社帰りの20代、30代の男女で
大人の生徒さんはにぎわっていました。
そしてみなさん何年かレッスンが続いていましたのでそれなりに弾けるようになっていたわけです。

ところが時代が徐々に変わって趣味や好きなことも多様化していきました。

そもそもみなさん、大人の音楽レッスンっていつ頃から需要があったと思いますか?

30年、40年前からありました。
勤務していたヤマハの特約店の上司が
「午前中、幼児科のお母さん方を集めたいんだよね~」
そこでグループレッスンも担当していたのですが
夜も仕事帰りのOLさんや男性の方もいらっしゃいました。
グループレッスンも個人レッスンも。

世の中が「少子化 少子化」と騒ぎ始めたのはいつの頃からだったのでしょうか?

幸い私は昔も今も子供が多い地域で教室を営んでいるのでそれを感じたことって一度もないんですよ。 ありがたいことに。

で、ここからが話の本題に入るわけですが。

ヤマハとか大手の楽器店が大人の音楽レッスンのイメージを一新したように思います。

どの業界も大手のイメージって強いですからね。

他の楽器も同様なのですがここではピアノを切り取って考えてみました。
他の楽器も同じように置きかえて考えてみて下さい。

40歳からのピアノ   50歳からのピアノ
60歳からのピアノ

大人とかシニアとか区別せずに大人。

10年も経過すれば40代の方は50代になり
50代の方は60代になる。

当たり前ですが。
でもそれぞれの年代でライフスタイルとか認知能力って全然違うのですよ。

で、先に話した20代30代の方は?

ライフスタイルが多種多様化して独身の方もいれば既婚の方もいます。

本当は幅広い世代に音楽に触れて欲しいのですが
恐らく私が推測するに
「昔と違って若い世代の人がレッスンが続かない」傾向になってきた。
これに対して大手が苦肉の策で「それ以上の世代でもOKなんですよ  何才からでも上達します」と
ポスターやいろんなメディアでイメージを作り出したんです。

こういう戦略って定着するまでに数年かかります。
それが徐々に年齢が上がってくどいようですが
人は年月を重ねれば年を取る。
それでどんどん高齢化していったということだと思います。

40代、50代って結婚していて子供がいれば教育費がかかる世代じゃないですか?

■実は40代と50代ってだいぶ違うんですよ。
前半か後半かによってもだいぶ違うのですが男女差というより特に50代は前半か後半で全く違うんです。
何が違うのかというと「認知能力と人生の経験値と見えてくる老後の不安」
新しいこと、新しいもの、新しいシステムをなかなか受け入れらることができないんです。
自ら素直になって新しいものごとを取り入れていくことをしなければ。

音楽が好きな世代って上の世代で言うと70代半ばから下すごく多いんですね。
60年代後半から70年代のフォークブームから
歌謡曲、そして80年代のニューミュージック、
70年代以降の洋楽&邦楽はもはや世代を超えて
スタンダードになっていますからね。
で、ここからが本題なのですが

「音楽、聴くのと自分が演奏するのとでは大きく違う」ということ。

これって世代問わず見てきて思うことは
■子供の頃何かしら楽器を習ったことがない人は
数か月とかですぐに弾けると思っているんです。

これね、どの楽器の先生もホント困っているんですよ。

楽器を習うことに対して敷居を下げることはいいと思っています。

けれど習ったことがない人ってマジで言ってくるんですよ。
J-POPとか流行りの曲 数か月で弾けると本気で思っているんです。

ちょっと同業者の先生から小耳にはさんだのですが「3か月でマスター」みたいなキャッチコピーが
出回っていると。

さすがにそれは「詐欺」でしょう、と。

「3か月で弾ける」って聞いたから習いはじめたのに。。。。

って楽器経験のない人から見たら思うでしょう。

で私達講師がなんとなく責められる雰囲気に、という図式が出来上がってしまうわけです。

楽器によって違いがあると思いますが、ピアノとかバイオリンって幼少か小学校1年とかで習って10年続けてはじめて人前で演奏できるレベルだったりブランクがあっても子供のころの勘を取り戻して弾けるじゃないですか?

それ以前は「おけいこ」の段階であって、人前で弾くのはあくまでも学習者の発表会だと思うんです。

これがギターや管楽器、ドラムなんかだと少し違うかな?
大体始めるのが早くて中学生とかじゃないですか?
あと最近はジェンダーレスになってきているので
「この楽器は女性」「この楽器は男性」というのがなくなってきていますね。
これはいいことですね。

ただ私はやはり昭和の人間なので
「どうしても男性にはかなわない」
年下であっても「男性には勝たせてあげたい」というところがあるんですよ。

さて、いよいよ本題の
「シニアの生徒さんをどう教えるか」というお話に入りますがちょっと毒舌が入ると思います(笑)

■シニアの生徒さんへの接し方がわからない
■シニアの生徒さんの教え方がわからない
という方はぜひ参考にして下さい。

まずシニアというには少し早い50代の方です。

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