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コスパと見た目だけじゃない、服の魅力


服装心理診断で合理性がトップな私、とにかく買い物の基準が合理性まみれです。
コスパでしょ、見た目でしょ、似合うかどうか、いま必要かどうか。

ところが先日、それにときめきが乗った忘れられない体験ができました。
買ったのはSALON adam et ropeのワンピース。

私の住む水戸市にJUN系列のブランド(主にROPE')を取り扱うブティックがあるんです。秋物を探しに立ち寄ったら、マダム(社長の奥様)が似合いそうだから着てみない?と勧めてくれたのがこちら。

私は体型診断だとA型寄りのI型で、こんなストンとしたシルエットも深いVネックもものすごく苦手。でもいつもおしゃれでチャーミングなマダムのニコニコ笑顔に負け、素直に試着してみることに。
縦長の形と深いVに、肩幅の狭い私は間違いなく重心が持っていかれるだろうと踏んでいたんですが…

年々特徴が強くなってきた直線大人顔とデザインとの調和のせいか、素材が薄く柔らかいおかげか、後ろの深いスリットの働きか、鏡にはそこまで着られてる感のない自分の姿が!

柔らかいのにシャリッとした手触りのこの素材は、日本の伝統的な手法である近江晒で作られたということが後から調べてわかりました。琵琶湖の風に晒すんだそう。

「近江晒(おうみざらし)」灰汁で煮て天日干しすることにより独特のシボ感が出る滋賀県で古くから伝わる技術を今回はウールの梳毛で表現しました。

ウールでありながら繊細なシボ感がドライタッチでロングシーズン着用できる素材です。

商品紹介ページより

薄手のウールだから真夏以外は着られるわよ、とニコニコのマダム。不揃いな表面感のはずなのに、どこか規則的に整っているようにも感じます。
イエベ秋ゆえそこまで得意ではない黒も質感のおかげで少し浅く見え、これも似合うと感じるポイントかも。

セットアップにできるジャケットも勧められて羽織ってみたところ、これまたいい…!改めて、マニッシュな服と顔立ちの相性良すぎだろと半笑いしてしまうほど。

実はちょうど黒のサロペットかサスペンダー付きのパンツを探していたけれど、パンツがまた増える懸念もあり、ノースリーブのワンピースという選択肢か…と私の心がプラスに傾いていきます。

ただし、、、お値段は三万五千二約円也。ジャケットは四万二千九百円也。
即決できるか?否。
他にめぼしいダウンも見つけていたため、その3点を天秤にかけるべくお取り置きをお願いして帰りました。

再びお店に伺うまで、ワンピースのことをずっと考えていました。
自分では絶対選ばないデザインなのに、顔立ちにはバッチリハマっていたこと。それを見抜いたであろうマダムの審美眼と、到底敵わない圧倒的な経験値。優しい素材が体になじんでくれたこと。近江晒との初めまして。コスパと見た目ばかり重視してきたけれど、伝統文化について知見を得られたこと。昔から大好きなブティックでの、心ときめく出会い。

そもそも、こうやって自分を納得させようと必死なところが合理性まみれ…

立ちはだかっているのは値段だけ。でも、それだけ。
メーターの針が右側へ振り切りました。買おう。

こうして私は新しいファッションと、また出会うことができました。
(ちなみにジャケットは諦めた代わりにダウンの方を買いました)


早速日帰り電車旅に着ていきました!

このブティックとマダムについてはまだ語り足りませんので、また別の記事で…!



※体型診断は(株)フォースタイル、服装心理診断®️は(社)日本服装心理学協会の著作物です。


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