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カラチのちょっとややこしい行政区分

パキスタンは地方分権なので、連邦政府と各州政府に分かれています。
そして、カラチ市があるのはシンド州(Sindh)で、全国各州の名前の一部を使ってできた国名・PAKISTANの”S”の部分です。

このカラチ市は2020年10月現在、Karachi Metropolitan Corporation(通称KMC/都・市)という公社の下に、7つのDistrict Municipal Corporations (通称DMC/区)があり、さらにその下にUnion Council(通称UC/町)があり、それとは別枠でKarachi Development Authority(通称KDA/町)があります。
ここまでの地域は、シンド州政府がKMC/DMC/UC/KDA全部を、連邦政府がKMC/KDAを管轄しており、予算も異なります。

そして、それ以外に、パキスタン軍が管轄している
Karachi Cantonment Board (通称KCB)、Cantonment Board Clifton(通称CBC)、Faisal Cantonment、Korangi Cantonment、Malir Cantonment、Manora Cantonment、の6つのカントンメントと、Defence Housing Authority(通称DHA)があり、同じ市内なのに、前述の州政府が管轄しているエリアとは電気や水の供給レベルも、街路樹や道路の状況もかなり違います。(軍管轄の方がいろいろ高いのもあって多くは富裕層が住んでいる)

この、政府が管理している各団体は、割と数年の間で管轄元が変わるので、その都度法律もルールも、予算も変わる。そのため、なかなか開発がうまくいかないところに、各政党の思惑が絡んで余計にごちゃごちゃしています。

                                (続)



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