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【カコメンのみなさまへ】オンライン読書会の報告(24’2月)

 新年にメンバーとお話した際、読書会に参加してみたいと言ってくださった方がいて、そろそろ本を間においてメンバーとお話ししたいなぁという気持ちになって、久しぶりの開催となりました。参加してくださった方、ありがとうございます!

 今回紹介された本について。

りえ:九月『走る道化、浮かぶ日常』
 私が2023年に一番面白かった本。「不快感早押しクイズ~人生大会~」が一等好きで、いろんなところでお勧めしています。九月さんは、Xの「『読む』ラジオ」が有名で私も本当に図抜けていると思うのですが、その中の22歳大学4年生の質問と九月さんの回答に動揺したので、その紹介をしました。「人生これから」を実践し続けていきたいです。

ゆっこ:J.M.クッツェー『イエスの幼子時代』
 読んだけど読んだ気がしない本と紹介してくれました。高校生の頃読んで、最近も読んで、それでも「本当に読んだのかな」と思う不思議な読後感だったそう。本からしか得られない体感かも。高校生の頃やいま大学で勉強していることの話も聞くことが出来、一途でまっすぐな人柄を感じました。

かおり:ピップ・ウィリアムズ『小さな言葉たちの辞書』
 『オックスフォード英語大辞典』を編む際に、辞書に載らなかった言葉を拾い集めた女性エズメが主人公。エズメの生涯と19世紀末から20世紀初頭の英国の世相が絡み合いながら展開していき、ぐんぐん読み進んだそうです。ことばの奥深さと共に、女性が力を持つ側から排されていたこと、その中を懸命に生きた人たちがいたことに気づかされます。メンバーの辞書に纏わるエピソードや、ことばとジェンダーに関する思いを聞くことが出来ました。

よりこ:九段理江『東京都同情塔』
 言わずもがな、芥川賞受賞時のコメントでも話題の作品ですが、とても2023年の空気を感じたという感想がありました。作品に登場するChatGPTについて、ChatGPTとどう付き合いどう感じているのかに関するメンバーのコメントが面白かったです。また、前回の読書会に続き「共感」についても話題になりました。共感って何なんですかね。

 進行の不手際で時間がなくなってしまい、なおちゃんは紅茶の本、みやさんはやなせたかしさんの著作を、障りだけ駆け足で紹介していただくこととなってしまいました。申し訳ない。

 私が印象に残ったこと。
 みやさんからは、葛藤と乗り越え経験の一端を今回の読書会でも聞くことが出来ました。よりこさんは、コロナ禍で変わった読書習慣の話がすごく良かったです。文体の話は、いつかもっと深堀り出来たらいいなと思います。かおりさんは、生成AIのイラストがたくさんあっても絵を描きたいとおっしゃっていて、私もかおりさんが描いた作品をこれからも見たいです。なおちゃんは、大学での授業や研究を踏まえながら、いつも自分の考えを話してくれて、とても感謝しています。くどぅーには、私が忘れてた良いものを思い出させてくれてありがとうと思っています。ゆっこちゃんは、ちゃんとお話しするのが初めてで、断片的に見知っていたことが繋がって、東京でもカコタムを続けている理由が私の腑に落ちました。ますます応援したくなったよ!
 今回も読みたくなる本ばかりでしたが、私が読みたくなる理由に、メンバーに本の感想を返したいという気持ちがあります。読書会の良さと思っています。

 この回で特に感じたのは、私はそんなに紹介される本を重視していないこと。「あらすじ上手く説明できないんですけど」「(これから読む方のために)どこまで内容言っていいですか」という戸惑いコメントがあったのですが、本の内容は分かっても分からなくてもいいなーと思っていて、私はメンバーが何を考えているかを知りたいんだなあと改めて思いました。本のあらすじとかは、検索すれば分かるじゃないですか。どう読んでどう感じたかとか考えたかとか、メンバーがする質問も、なんでそれを聞いたのかなあと考える楽しみがあります。あと、連想でメンバーが思いついたことが、いつも本当に面白くて大好きです。メンバーの話を聞くのが大好きですが、大好きが勢い余って結局毎回私がすごい喋る会になっています。私の司会スキルはついに向上しませんでした…。

 かれこれ18回くらい読書会を開催してきて、その方の一面とは思いますがメンバーの人となりを知ることが出来た気になるのと、読書会を通して自分の考えていることが自分でも分かってきた感覚があります。カコタムメンバーへの信頼に始まり、人を信じよう信じられる人になろうという気持ちが高まるな~という大きめのことを言って、この回の報告を締めたいと思います。読んでいただき、ありがとうございました!