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今、好きなパン屋さん

もう10月が終わる。

10代の終わりから20代になった頃は、暇で暇で気が狂いそうな日があったけど、あれは幻だった。
今となっては時間がなくて困ることはあっても、暇に苛まれる事はない。

30代後半の頃は1年が早く過ぎるようになったと感じていたが、1日は長く感じていた。それが40代後半になった今では1日1日が物凄い早さで過ぎていく。こうやってどんどん時の早さを痛感するようになっていくのか?人生の先輩たちはどんな景色を見ているのだろうか。

時間の方が変わった訳ではないので、相対的に自分がスローになっているんじゃないかと疑う時もあるが、どうなんだろう。自分では確かめようがない。少なくとも僕より年長の人達がゆっくり動いているようには見えない。いや?そんなこともないか?

話は変わるが
僕は休みの日の午前中を趣味の時間としている。これは最近そうなった訳ではなく、奥さんと暮らし始めた頃から変わらない習慣だ。20年以上もこの習慣を許容してくれている彼女には感謝している。

半日を好き勝手に使っていいのだが、交換条件として昼食は僕が用意することになっている。外に出掛ける時には家に帰ってから作るのではなく、すぐに食べられるものを買って帰る。

僕はパンが好きなので、出掛けたついでにパン屋探しをする。そしてこの夏に「これは」と思うパン屋を見つけた。
コルネットというパン屋さんだ。

そこは印西にあるとても小さなパン屋で、一つ一つが丁寧に作られている。店舗は住宅改造型で外から中を伺うこともできず、初見では入店するのにかなり勇気がいる。
でも入店してみるとそこに生活感はなく、ちゃんとしたパン屋さんである。
一安心。

パンの種類が豊富で、それぞれに生地を作り替えている事に驚く。普通なら同じ生地でバリエーションを増やすとか、もうクロワッサンとその亜種しか作らないとか、できるだけ材料の種類や労力を抑えたいと思う筈のところを、少量多品種という最大限に時間も手間もかかるスタイルで営まれている。

僕も一時パン作りにはまって、クルミ入りの食パンを作り続けたことがあるが、その時に
「パン屋というのは職業ではなく生き方だな」
と思った。職業とするにはあまりに手間と時間がかかる。

朝一番早いのは、パン屋~のオジサン♫
という歌があるが、まったくその通りなのだ。

勿論、ビジネスと割りきって省リソースで展開する方法もあるのだが、きめ細かく丁寧な仕事をモットーとすれば、そうはいかない。

当のパン屋さんは実に丁寧な仕事で、スパイスを使ったものやハード系他、様々なものがある。スタンダードなものから少し毛色の変わったものまであって、創意工夫に頭が下がる。
それは何というか「パン博士」的な感じで、もう本当に尊敬してしまう。まあ、あくまでも僕の感じ方ではあるが。

そういうわけで夏以降、何度か訪れている。
人気のようで午前10時に完売閉店になっていたこともあった…

僕にとっては、気分転換したいけど時間をかけたくない。という時にも散歩以上ツーリング未満の良いコースになっている。

メットインは熱くなるのでサーモスの保冷バッグ(青)を持っていく。

そういうお店が行動範囲内にあるのがとても嬉しい。
もしお店を大きくするとしても遠くに移転しないでほしいと願うばかりだ。




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