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何処でも買える物を岡山で買う
ベスパの床下からネジを救出した日に、実はもうひとつ、嬉しくない発見をしていた。正確にはネジを取り出した時には気がついていなかったのだが、後でベスパの腹の下を撮った写真を見ていて「おや?」と思う違和感があった。
![](https://assets.st-note.com/img/1727000300-3roybsJLzKINqjGxMmUwhEcf.jpg?width=1200)
鉄板が重なりあった所に薄い茶色の線がある。ささやかな錆だ。
おそらくボディーの鉄板が重なっている部分は塗装がされていないせいで錆びやすいのだろう。他の部分は僕が確認できる範囲(腹の中やメットインを外したフレーム内側)はメッキではないがサフェーサーでもない、という感じの表面処理がされていて防錆性はあるようだ。
問題はボディーがスポット溶接される前にその処理が施されているか否か、だけど、メッキや塗料は溶接に良い影響を与えないので十中八九されていないだろう。
完全に推測だけど、現代のベスパの作られ方は
・生の鉄板を成形
・溶接
・下地処理、塗装
という感じに見てとれる。だけど仮にこの通りだとしたら、鉄板の重なった隙間は塗料で埋まっていても良さそうだし、ボディー裏側の奥まった所に塗り残しがある筈なのに、それはない。
不思議だ。
まあ製造行程はどうであれ、鉄の錆はタチが悪い。
車、バイク、自転車、建築物等、その全てに於いて鉄の錆を放置して良い結果が得られることはない。ほとんどの場合、錆び始めた部分は徐々に深く広く拡がっていく。何とかせねば、と思ったのだが、あいにく翌日からの岡山行き。出発前に自分の所有するケミカルに役立ちそうなものがないか確認する。
持っていたのは、グリス数種類、残り少ないチェーンルブ、接点復活材、ラバー用クリーナー、シリコングリス、車の下回り用の塗料、錆び転換剤、スプレーと半ねりのワックスが2種ずつ、と使えそうで使えないモノばかり。
こういう時に焦ってグリスや半ねりのワックスを隙間に塗り込む様なことをすると後で泣きを見る。錆び転換剤は赤錆を黒錆びに変えて進行を防ぐものだけど、今回は何か違う気がした。そもそも黒錆が進行しないってだけで、まだ錆びてないところはまた新たに赤く錆びるし、黒錆びも塗料か油でフォローしないとそのままでOKというものじゃない。
万事休す。仕事あっての趣味なので岡山に向かう。
車を運転しながら考えた一番良さそうな方法は、隙間に防錆剤(スプレー)をするというもの。隙間は板と板の合わせ面だから少し吹いてやれば毛細管現象でスムーズに広がるだろうし、それであればボディー内の水抜けが悪くなる(湿気が籠る)心配がない。デメリットは、ある程度周期的にメンテしないと防錆効果が失われてしまうという点。また腹下に多少の油分が残るので汚れ易くなるかもしれない。
岡山の仕事はまずまず順調だった。
ホテルは後楽園に近いプラザホテル。仕事が早く終わった日に近くのコーナン(ホームセンター)へ歩いて行った。部屋で調べた時は近そうに見えたが、普段歩かない身には遠かった。前日の夜、呑みに行くために乗ったタクシーの運転手さんが「今日は中秋の名月だから後楽園の駐車場が混んでますわ」と言っていたので、歩いたのは18日のことだ。
岡山の気温は35℃。ムカつくほど暑い中、はるばる歩いていったコーナンの品揃えは非常にビミョーだった(駅近なので店舗が小さめ。仕方なし)。で結局、日本中どこでも買える666を購入。まあ入手困難なモノよりも、どこでも買える物の方が誰かの参考になるでしょ?と、思いながら来た道をトボトボ帰った。
![](https://assets.st-note.com/img/1727000382-LJ2rRcdYi4DqN9Ag7nMF1wVk.jpg?width=1200)
今週は疲れていたので、今朝、作業を実行した。
隙間に666を吹いて、はみ出した分を拭く。それだけ。
666は556に似たスッとするような匂い。マリン用の防錆能力があるとのことなので期待しちゃうな。
これがどの程度効果があるのか判るのは来春くらいかな。
![](https://assets.st-note.com/img/1727000444-QaxfDKYAuXdM6VUzRSehqtgw.jpg?width=1200)