日プの後藤威尊を語らせてくれ
2021年の春、オタク人生の転機が訪れた。
高校の同級生とランチをしていた時に「絶対にあんたはハマるよ、観てみな」と預言者の如く勧められたのが、PRODUCE 101 JAPAN SEASON2、通称"日プ2"である。
さすが10年来の同級生、まんまと預言は的中した。
突然、日常に溶け込んだ日プ
初めてその時にオーディション番組というものを観はじめた。
え?自分が投票をできる?!?60人の中で推しを決めていく?!私がプロデューサー?!え?ファンじゃなくて、国民プロデューサー?え?こくぷ?国プ?!?それで選ばれた11人がデビュー?!リアタイで投票できるってどういうこと?!?!てかどっから投票するの?選挙みたいにどっかに行けばいいの?!
初めてのシステムにドギマギして友人に全てを聞いた日の1週間後、私はその友人に
「来たるグループバトルに向けて、同じ国プとして誰にどう投票していくかを議論するしたい。」
と送りつける程、プロデューサーとして飛躍的な成長を遂げていた。
※友人からお薦めされたのが、ちょうどクラス分けバトルのタイミングだった。
そう、オーディション番組は、メンバーたちだけではなく、国プ側も成長をしていく物語なのだ。
▪️プロデューサーとしての高い倫理観
└推しに残って欲しい思いと、売れるグループとしての最適解のバランスを常にとり続けるスタンス
▪️人をみる洞察力
└基本的に未経験者と経験者、さらに元芸能といったスキルもバラバラな宝石の原石を推していく
▪️リアタイするためのスケジュール管理力
└追い遅れるとSNSはネタバレのオンパレードになる
▪️周りのアイドルにあまり関心のない属性の人たちに投票を促すコミュニケーション力・プレゼンテーションスキル
など様々な能力が要求される。めちゃくちゃ仕事じゃん。なんで国プの時はやる気出るのに、平日だと省エネしちゃうんだろ。
そうして満を持してリアタイしたグループバトル。そこで後藤威尊という人間に私は完全に魅了された。
正直なところ、威尊は最初から順位が上の方だったし、なにプリの顔面偏差値の高さは強烈なインパクトがあったのでレベル分けテストの時から「かっこいい、モテそうな子だな〜〜」というざっくりとした感想は持っていた。
ただその時は、尾崎くんがAクラスに入った感動でオイオイ泣いていたので、そっちに集中してしまっていた。(尾崎くんがAクラスを告げられた時の表情が、三者三様で良い)
01:06〜の「stand by me〜」の振りが大きいのにしなやかで、本当に王子様。舞踏会かと思うよね。私はお転婆なプリンセスだったかもしれない、と錯覚を起こすよね。プリンセスかどうかはともかく、少なくともお転婆だし。75億分の威尊と出逢って恋に落ちるまで、あとひと踏ん張りじゃん。生きる。
あと改めて見返すと、佐野雄大くんがDクラスに入れるほどの構成を考えたの天才すぎる。(褒めてる)
オンタクト評価で伝説の『キュウリいむにだ🥒』を披露していたのが懐かしい。
「ちょっと様子がおかしいイケメンなのかも・・」という片鱗はこの時からみえてた。
デビュー後のボケ倒しぶりみると、こんなの序章だったんだね・・・。
心を動かした、切実な努力
わたしが完全にハマったきっかけ。
後藤威尊の魅力のひとつである「努力家でストイックな性格」が存分にみえる回。
このバトルで威尊はセンターに選ばれた。
本番にはMCのナイナイからも「スパルタだったと聞きましたが・・」と言われていたが、
周りとの練習に対する意識や温度差に悩み、「こうやって休憩してる5分とかの時間も、俺はもったいないと思う」と他メンバーに意見を伝えるシーンがあった。
『本気でアイドルを目指す。』
おそらくこのプデュに参加している誰しもがそうだと思う(そうであって欲しい)。
ただ短い期間で順位が変動し、スキルの高い経験者を目の前に実力差を自覚せざる得ないサバイバル番組で、これを有言実行し続けることは決して容易いことではないだろう。
そうした環境の中でも自分の譲れない部分を大事にし続け、そして一切妥協をしない姿勢に完全に惚れた。
切実な努力は人の心を揺さぶる。
それを身を持って教えてくれたのが、後藤威尊だ。
そしてステージ本番。
貴公子の如く後ろから颯爽と登場し、不敵な笑みを浮かべ「Are you ready?」と放った瞬間、私は「たぶん私は後藤威尊という人間の魅力から、きっと逃げられない」と悟った。
完全に糠漬けにハマった瞬間だった。
第1回順位発表。9位。正直めちゃくちゃ怖くなった。絶対にこの人を圏外にしたくない。
この時威尊は「デビューして、世界で活躍するアイドルになるのが目標」だと言っていた。
威尊の視線の先には、デビュー圏内でもなく、もっともっと大きい世界ぎ見えているんだなと知った。
その夢をちゃんと怯むことなく言葉にする強さに圧倒されたし、その強さを背中から支えていけるファンになりたいと思った。
順位発表のあとにレミフラ見返すと、さらに泣けた。てか今でも見返すと泣ける。
ほんで、威尊に蝶々結びのリボンタイを与えたスタイリストさん100億ベネフィットだよほんと。
そして、くりたけに出会う
グループバトル以降、私は後藤威尊1pickとなり、それまでの回も改めて見返していた。
そんな時、神のご加護みたいなコンテンツが出る。
『叩いてかぶってじゃんけんぽん』である。
致死量の可愛いに溺れた。たぶん冗談抜きで70回くらい見たと思う。
「パァ!」が頭のなかを反芻し、どこにいても何をしていても「パァ!」が思い浮かぶ。
そうか、くりたけはサブリミナル効果を狙っていたのか。
そうして私たちの潜在意識に語りかけ、ファンを増やそうとしていたんだ。
くりたけの戦略にまんまとハマった。
みんな大好き!制服コンセプト
さあ、次に来るのはポジションバトル。
ここでもセンターに抜擢された威尊。華でしかない。
このチームもすごく印象に残っている。リーダーという役割を背負うヴァサの葛藤、もっとチームを良くするために踏み出して発言する栗ちゃん。
何より、佐野雄大。頑張って成長して、オレたちのアネキ!りのさんから褒められた時の、ニコニコニヤニヤ笑顔が最高なんですよね。
特大の大尊もあり、お兄ちゃんな威尊を摂取でしる神回でもある。
ステージが始まる前にKENZOさんが「ワクワクとドキドキが止まんねえ」って孫悟空みたいなこと言うんだけど、本当にそう。めちゃくちゃワクワクした。プデュって天下一武道会だもんな、ほぼ。
あとMCの時、青髪×制服×細メガネという最強ビジュで威尊が現れたもんだから、それはそれで別の意味でドキドキが止まらなかったよ。
※レミノでみてください・・・
威尊って、瞬間瞬間の佇まいが本当に美しい。
ギラギラとした向上心や野心と、凛とした美しさ・儚さが絶妙なバランスで両立されている。
底知れぬ表現力なんだけど、それが努力と研鑽の賜物だという事実に、また胸を打たれる。
あとたぶん威尊MINIほぼ全員が好きなんじゃないかと勝手に思ってる、「威尊、初めてコンタクトをつける」の回。
コンタクトが入ってちょっと涙目になりながら大喜びしてる威尊に、口角が天井に突き刺さるんじゃないかってくらいニヤニヤしちゃった。こんな自分の姿を絶対親には見せられない。
コンセプト評価
大波乱が起こるコンセプト評価。
個人的にプデュの中で、SHADOWのコンセプトがトップクラスに好きだ。
ただこのチーム再編の回で、あのゲリラ順位発表があった。
デビュー圏外になった威尊に「今の気持ちは?」と聞くテルマママとケンザパパに
「もう、お願いやから、そんなん聞かないで」と画面越しに懇願したのを覚えている。(もちろんエンタメだし、そういうものだって理解はしてるけど)
実は私は、その時の威尊の俯いた表情を3年経った今でも忘れられないでいる。
少なくとも、私たちの出来うる範疇の中では悔しい思いを絶対にさせたくない、こんな表情をさせたくない。
その思いが今に至るまでなんとなく自分の中でもあって、少なからず推し活の原動力にもなっている気もする。
「もっと気を引き締めて頑張らないとなって思いました。」
少なくとも配信の中で、威尊が頑張っていない瞬間を私は1秒たりとも見たことはなかった。
どんな思いで、この言葉を絞り出したんだろうと想像すると、なんか全然、ダメだった。
気持ちがグラグラして、地に足がついていない感覚で「デビューさせられなかったら、どうしよう」そればかり考えてた1週間だったと思う。
でもそんな不安も前向きな気持ちに変えてくれるのが、推しであり大好きな人だ。
コンセプトバトルは、メンバー入れ替えルールが存在する。
再編のセンター決めで選ばれなかった時に威尊は「自分を魅せれるパートがあるので、そこで120%出したろって気持ちです。」と言っていた。
休憩を削って個人練習をし、西くんやたじにアドバイスを求め、「チームの誰にも負けたくない」と真っ直ぐな目で話す威尊のことをみて、「この人のことを信じてついて行きたい」「応援し続けよう」と前向きになれたし、改めて大好きだと思った。
あとこの時にたじが「ぶっちぎりで勝たないとスッキリしないよね」って言うんだけど、めちゃくちゃ良いよね。たじが言うのが、じんわりくるんだよね。
そしてステージがはじまった瞬間、確信した。最高だこれ。
威尊はもちろんだけど、全員良い。
華やかだし妖艶さもあって、ゴリッとした骨太感もある。全員のキャラクターが上手く相互しあってて、めちゃくちゃ好き。
ダンプラもすごいんだけど、ステージパフォと比較してみると、よりステージでの覚醒が神がかってることが分かる。
サムネがめちゃくちゃ王子様。
個人的にこのグローブすごい好き。ふわふわのヘアセットも好き。てか、存在全部が好き。
回を追うごとに逞しくなって、自分の感情に向き合いながら夢に近づこうとする姿にファンも支えられたんじゃないかと思う。
本当にありがとう。
夢に近づく、その瞬間
生放送が刻々と迫り来る。
国プの精神状態もいよいよピークという時に投下された「姫ビジュセンターを探せ」。
国プは思っただろう。
「全員分の姫ビジュを一度見せてくれ」。
それくらい心は栄養を求めていた。
佐野が可愛すぎる。こんなのおかしい。
可愛すぎて頭を抱えたし、みんなの彼氏りーくんから「チューしたい」なんてワードを引っ張り出してくれたことにも大感謝してる。
ありがとう。いい薬です。
そしてはじまったファイナル。
この舞台裏のシーン、本当に感極まる。
彼らにとってこの時間が本当に大切なものだったんだなって伝わる動画。
「ライバルだけど、それ以上に仲間」なんだと思う、彼らは。
「どこにいても自分の道を信じて」
柾哉が言ったコメントは、仲間でありライバルだった彼らに向けられたものだったけど、
私たちファンにとっても救いの言葉だ。
自分の大好きな人を応援して、投票して。
一喜一憂して、日プという共通言語でたくさんの人と繋がって。
そこにかけた熱量や時間は、きっとその時に何よりも大切でかけがえのないものだった。
どういう結果だとしても、自分の大好きな人であることに間違いはないし、その人の夢が続いてほしい、そう思っていた。
ステージに出てきた瞬間、ぶわっと鳥肌が立ったし、言語化のできない感情が溢れてくる。
最後にレミフラを踊る彼らの表情をみて「この景色を追いかけられて良かった。」と心底思った。
このメンバーでパフォーマンスをする時間を、一人ひとりが誰よりも楽しんでいたし、愛しんでいた。そんな気がする。
順位発表の瞬間については、きっと今でも色んな想いを持つ人がいるだろうからここでは触れない。
というか、私自身が正直なところ平常じゃなかったから記憶が抜け落ちてる、というのが正しい。
ただ威尊が今ステージで、アイドルである自分を全身全霊で楽しんでいる姿をみることができて、本当に幸せだ。
あの時、威尊を見つけられた自分はすごく運が良かった。こんなに見える景色が変わるんだから。
プデュで後藤威尊に出逢って、「誰かの為に、そして自分自身の矜持を守るための努力」は、尊くて美しいものだと知った。
自分に対して、そして自分が大事にしたいことに対して丁寧に、こだわって、実直に向かい合う誠実さが、人を成長させるんだと学んだ。
これからも、ずっとINIの描く未来を追いかけ続けたい。
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