何かと何かの狭間
また急に寒くなった。その気温差のせいだろうか、気だるい。鼻がツンとするほどの空気の冷たさは、好ましいものだけれど。
庭は白梅が散りつつある中で吹雪いている。はなびらと雪が混ざってぐるぐる回っている。
心や意識が“わたし”の主(あるじ)だと思っていた。でも身体の意思は無視できない。生きているのは身体のほうで、“わたし”を主張するものは寄生虫みたいなものかもしれない。
どちらが本体か、ぐるぐる考えれば身体のほうだろうと思う。身体をないがしろにしようとする“わたし”とは一体。
身体と“わたし”は相性がわるい。身体の素直さに、“わたし”は反抗し、勝手に傷ついている。身体なしでは存在し得ないのに、“わたし”が乗っ取って操作しているのに、その素直さは、決して“わたし”と混ざり合わず、真理を伝えてくる。
私は“わたし”を放棄して、身体だけでやっていけたら良かったのに、と思う。