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裸の原生林◆大船山(2018/3/14)


 男池に入り川のほうへ足を進ませると水鳥たちの羽ばたく音が響いた。ぼんやりしていたのでそれで目が覚めた。以前はこの時期の景色は味気ないと感じていたけれど、人間の裸だって美しいように幹と枝と落葉だけの原生林もとても美しいと思った。
 風が吹くと、枝に残ったままの枯れ葉がカサカサ音をたてる。キツツキのパーカッションやある鳥のソプラノ独唱、別の鳥のトランペットソロパート、指揮者のいない森の音楽は自由なのに調和がとれている。

 大きなカルデラを見たかったので風穴から米窪へ上がり大船山へ登った。山頂ではカラスが大きな顔をしていた。きっと人間もこんな顔をしている。そして森の音楽には調和しない音をたてている。
 帰りは久住高原や竹田市を見渡せるコースで降り、うす暗い植林地を抜けて裸の原生林に戻った。足早だった私の体は自然と速度を落とし、鳥たちの姿を探しながらあまり音をたてないように歩いた。

◆天気
晴れ、半袖&アームカバーに上着はフリース
◆コース
男池〜風穴〜段原〜大船山〜鳥居ケ窪〜前セリ〜風穴〜男池
泥濘はあまりない。段原から避難小屋跡あたりの道が少し。米窪肩から段原までは枝に傷つけられるので素肌を出さない格好がよい。

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